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試用期間中に退職勧告はありうる?体調不良は不利になるか否か!

2017.12.1

新卒・転職に関わらず、新しく会社に入った時にはほぼ必ず”試用期間”が設けられています。

この試用期間の期間は会社によって異なりますが、文字通り『この新入社員にはどんな仕事が向いているのか』を会社側が見定めるための時間の意味合いが強くあります。

この試用期間中、もし体調不良になった場合、これが原因で会社側から退職を勧告されることはあるのでしょうか?

またそれを理由に退職を決めた場合、リスクなどはあるのか、見ていきましょう。


試用期間中の体調不良 会社側から退職勧告を出される可能性は?

入社が決まったからといって、それで本採用!――と言うわけではありません。

大抵の企業において、まずは”試用期間”が設けられているからです。

この期間中に新入社員のスキルや仕事への意欲などを審査し、本採用に値する人物であるか、実業務にどれほどの力を発揮できるのか、適している部署は何処か等を見定められ、晴れて本採用になるのが現在の一般的な流れです。
 

そもそも試用期間とは、法律などで設けることが決められているものではありませんし、期間も決まってはいません。

しかし採用後に、経歴詐称や勤務態度が悪い、求められる能力がなかった、健康状態が思わしくなくなった等、労働者側に問題があることが発覚した場合、企業側から本契約を見送ることが出来る、言わば企業側の防衛策として認められているのが試用期間なのです。
 

この期間は特に、仕事に対してのやる気を見せるべき期間と言えますが、予期せずに起きるのが体調不良です。

試用期間中、体調不良で休むことは、果たして不利になるのでしょうか?

またそれを理由に退職を余儀なくされることはあるのでしょうか?

試用期間中の体調不良 退職勧告を受けるのはこんな場合

試用期間中は、常に周囲から”審査”を受けている状態と言っても過言ではありません。

ですから、ただでさえ新しい環境で疲弊している中、そうしたプレッシャーやストレスから体調不良を起こすことは、珍しいことではありません。
 

気になるのは、こうした試用期間中の体調不良が原因で会社側から本採用の見送りをされたり、退職勧告を受けるか否かという点でしょう。
 

もし、その体調不良が一過性の風邪のようなものであり、遅刻・早退・欠勤した日数も2,3日と少ない、業務にも支障がなかったと判断された場合には、気にする必要はないでしょう。

急病による入院でも、例えばその原因が本人にさえ予防が難しいものや、退院後は問題なく勤務できるのであれば、問題ないでしょう。
 

しかし、体調不良による欠勤が続く、何度も頻発する、今後も完治したとは言えず業務に支障が出ると判断された場合には、やはり解雇や試用期間の延長になる可能性が高くなります。

試用期間中の体調不良 労災認定された場合に退職勧告はある?

ここで注意したいのが”労災”です。

もし、体調不良の原因が勤務時間(通勤時間を含めたもの)であり、かつ職務と関係性がある場合には、試用期間に関わらず労災認定がなされます。
 

この労災認定を受けて休業している間には、それが試用期間中であっても、会社側は基本的に解雇などは出来ないことが決まっています。(ただし治療開始から3年以降はこの限りではありません)

例えば勤務時に事故に巻き込まれた、というケースは労災と認定されるため、これにより休業が余儀なくされたとしても、その期間は会社側からは退職するよう勧告することなどはしてはいけないのです。
 

ただ、うつ病のような、メンタル系の疾病の場合、少し難しい問題となります。

明らかに新しい職場が原因と認定されれば、それを理由に解雇などは出来なくはなりますし、本人が望むなら、医師の指導の元、仕事に復帰することは可能です。

しかし、試用期間中に明らかに体調を崩すほどの職務に、果たして戻るべきか否かは、会社と話し合いをしつつ、よく考えなければならないでしょう。

体調不良を原因に退職を自ら決める時には円満退職を目指そう

試用期間内であれば、会社側からはいつでも労働者をクビにできる、と考えている人は少なくありませんが、これは間違いです。

試用期間中であっても、入社後14日以上経ている場合には、企業側からの解雇予告などは正社員の時と同様でなければならない、とこちらは労基法で定められています。
 

ですから、正社員に比べて給与が低い、細かく指導される、能力を判断される為に様々な仕事をさせられると言った、不安定な立場ではあっても、14日以上働いているならば、企業側から即クビ、明日からは無職――と放り出されることはありません。

逆を言えば、労働者側からも「体調不良でもう出社出来ません」と退職の意を伝える場合には、労基法によって決められている「退職日の2週間前」、または会社の就業規則で定められた日を目安にするようにしましょう。
 

あくまでも体調不良というやむを得ないことが原因であり、容態がよくなり再度働けるようになった時、縁があればまたその企業に復帰を望んで貰える可能性だってあるからです。

別会社に就職する時にも、前職の退職理由と円満に退職したかどうかは、特に念入りに調べられることすらあり得ます。
適当な対応は決してしてはいけません。

試用期間中は労働者側からも会社を見定める期間

新しく社員を雇い入れる時には、企業側にとっても決して安くはない金額が掛かっています。

ですから、試用期間内で退職をすることは、次に就職を考えた時に「うちの会社でも同じようにすぐに辞められてしまうのでは?」と考えられてしまい、不利になる点に関しては、覚悟をしておかなければなりません。
 

しかし、心身の健康を害してまで働き続ける価値はこの会社にない、そう感じた時には、試用期間内であっても辞める勇気を持つ必要があります。

一度体調不良に陥ると、中々自分でもその中から抜け出せず、社会復帰がより困難になるケースが少なくないからです。

そしてその時には、円満に退職できるよう細心の注意を払いましょう。
 

試用期間中は、労働者側の立場のほうが弱く、常に見定められている期間、という認識が強くあります。

しかし、労働者側からも、会社に対してしっかり見定める時間でもあるのです。

試用期間内辞めるのも一つの選択、そして自分で決めた間は頑張ってみるのも一つの選択です。

時間は有限です。その時間を無駄にしないよう、しっかり見極めましょう。

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