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パワハラの立証はなぜ難しいのか?証拠社会の壁に迫る

2017.6.6

パワハラはここ数年で増えてきており、徐々に社会問題化してきています。

また、その悪質さに関しても時々メディアで取り上げられるなどして浮彫にされつつあります。そんなパワハラですが、立証が難しいので被害に遭った人が泣き寝入りするケースが後を絶ちません。

パワハラはなぜ立証が難しいと言われているのでしょうか?

パワハラの立証が難しい理由とは?立ちふさがる法律の壁

パワハラの立証が難しい理由の一つが法律の壁の問題です。日本の司法ではたとえパワハラを受けたとしても、いつどこでどのように被害を受け、その結果どんな被害が発生したのかを綿密に証拠として挙げなければなかなかパワハラの被害を受けたと立証するのが難しいのです。

例えば職場でパワハラに該当するようなことをされたとしても、証拠の動画やボイスレコーダー、他者の証言などが無ければ言った言わないの話になってしまいます。

きちんとした証拠を提出できなければ、パワハラを受けた相手を訴えて訴訟に持ち込んだとしても裁判で負けてしまう事すらあります。日本の司法では証拠がしっかり揃っていなければとれる手段が限られてしまったり、泣き寝入りをする羽目になってしまうケースも多いのです。ただパワハラを受けた!でも証拠が無い!では、パワハラの加害者に一矢報いる事はほとんど出来ないのです。

パワハラを立証するのが難しいのは証拠集めに時間がかかる事

耐え難いパワハラを受けた人がそれを立証するのが難しい理由の一つとして、証拠集めに時間がかかる事が挙げられます。パワハラを受け続けてきた人が訴訟をしようと思い立ったとして、その時点からすぐに有効になる証拠が集められるとは限りません。大抵はそのように思い立ってからの証拠集めとなるでしょう。

出せる証拠は多ければ多い程良いですし、証拠が多ければそれだけ長期間パワハラを受け続けた事が立証できるようになります。ですがその為には更に長い間その職場でパワハラを受け続けなければなりません。既に精神的にも限界で、精神を病みつつある程のレベルだとその気力すら無くなってしまう事も多いです。こういった証拠集めの難しさがパワハラの立証を更に難しいものにしています。

パワハラを立証するための証拠集めは本人の気力も蝕んでいくため、精神的に割り切る事ができないと非常に大変な作業なのです。

パワハラの立証が出来たとしても職場環境を改善するのは難しい

パワハラを立証したいと願う人の中には、訴訟目的ではなく職場環境を改善したくて、証拠を人事などの上司に提出して何とかしてもらおうと考える人も稀にいます。

しかし日本人というのは事無かれ主義なので、社内でどんなに嫌なパワハラ社員で知られている人であったとしても、自分に直接的な被害が及ばないかぎりは及び腰になってしまう人が多く見られます。結局パワハラを立証できたとしても人事や上司になんの対策もとってもらえずそのまま職場環境が変わらなかったり、逆に自分が不利な立場に追い込まれてしまう事があるなど、パワハラの問題を解決するのは自力では非常に難しい事もあるのです。

このような状態のまま長く仕事を続けていると、いずれは精神的に病んでしまい、自分でも気付かないうちにうつ病などを発症してしまう事もあるので気を付けなければなりません。

確実な証拠を揃えられずに泣き寝入りする人も多い

パワハラの被害に遭った人達の中には時すでに遅く、パワハラを立証できるような確実な証拠を揃える事が出来ずに泣き寝入りしている人達もかなりたくさん潜在しています。

職場でパワハラの被害を受け続けているうちは、加害者に立ち向かう気力すらゴリゴリと削られてしまって何も出来ない状態の人も多いのですが、いざ会社を退職して一歩離れた所に身を置いて考えてみると、あれほど理不尽な事は無かったと憤る人も多く、ようやくここで正常な思考と気力を取り戻す事が出来るといったパターンもたくさんあるのです。

ですがその時点では既に会社を退職してしまっている人が多く、従ってそのタイミングで法的に訴えたりして復讐したいと考え始めても有効になる証拠を得る事は出来ないのです。こうなってしまうと裁判を起こして相手を訴えたところで相手に致命的なダメージを与える事ができないばかりか、証拠が少なすぎて相手を訴える所までもっていけない可能性まであり、泣き寝入りを余儀なくされてしまいます。

パワハラの立証をするなら退職前の行動がカギ

パワハラの立証をするにはこれでもかという位証拠を集めておかなければ安心できません。ボイスレコーダーや動画での録音・撮影のほか、何日にどんなことをされたかといった事を細かく閻魔帳のように記載しておいたり、精神的に病み始めた人は精神科で医師の診断書をもらっておくといった事まで必要です。この他にも法律の専門家に相談をし、必要な証拠集めに奔走しなければなりません。

パワハラを受けながら、立証するための証拠を集めるのは大変気力がいる事で難しい事でもあります。ですが退職前に行動して証拠を集めておかなければ、退職後に証拠なしで訴えようとしても大変難しいのです。

また、中には仕事上間違った事を言わないけれど口調がキツくしつこいだけというタイプの嫌な人もいます。こういったタイプの人は会話などを録音しておいたとしてもパワハラと立証するのが難しい場合もあるので、こういった場合についても退職前に録音したボイスレコーダーを法律事務所などに持ち込んで、証拠になるかどうかを相談しておかなければなりません。

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