会社の事務員の態度が悪い! こんな人とはどう接すればいいのか
挨拶をしたのに無視される、書類を提出したら溜息をつかれる、挙げ句の果てにはちょっとしたミスを、まるで鬼の首を取ったように罵られる…
そんな、会社の事務員の人の態度の悪さにイライラしている話をよく耳にします。
ただ、相手の態度が悪いからと、自分のほうも相応の態度で接している、という人も少なくないようですが、問題の根本的な解決とは言えませんし、何より自分が悪者にされてしまう可能性だってあります。
こうした態度の悪い事務員とは、どのように接していけばいいのでしょうか?
このページの目次
会社の事務員の態度が悪い! 性格が悪い人がなる職業なの?
何故、会社の事務員と呼ばれる立場の人の態度が悪いと言われるのでしょうか?
ネット上を見てみても、”態度のいい事務員さん話”よりも、圧倒的に”態度の悪い事務員話”が列挙されている始末。
まるで、「性格の悪い人が就くのが事務員という仕事」かと言わんばかりの論調も、少なくないのが事実です。
が、決して、世の中にいる全ての事務員の人の態度が悪いわけではありません。
丁寧に仕事をし、かつ、和やかな笑顔を絶やさず仕事をする、そんな事務員さんの方が、実際はきっと多いはずなのです。
それなのに、どうして態度の悪い事務員ばかりが目立ってしまうのでしょうか?
…と、それもそのはず。
業務上、直接関係を持たない限り、事務員と他の一般の社員とは、ほとんど顔を合わせたり、話をする機会がないため、普通の事務員の人に対する印象が薄くなってしまっているのです。
だから、我が強く、かつ嫌われる態度を会うたびに示してくるような、態度の悪い事務員の印象ばかりがが強くなり、一般論にまでなってしまっているのではないでしょうか。
そもそも会社において、事務員の態度が大きくなり理由とは?
そもそも、事務員の仕事とは「会社の屋台骨を支える土台」のようなものです。
一般的に、事務員の人が実質的にお金の管理をし、銀行への振込業務を行っているから、一般社員は毎月給料を得ているわけですし、相手会社との取引の書類も、最終的に確認し、発行するのも事務員です。
加えて年末調整などの税金に関する手続きやその処理、書類の取りまとめなども、こうした事務職の仕事ですね。
勿論、それが事務員の仕事ですし、他の一般社員が営業や製造、制作といった仕事をするからこそ、会社は利益を得ています。
そしてその利益から、どんな部署の社員も給与を得ているのですから、どちらが偉い・偉くないと考えることはナンセンスです。
しかし、普段は目につかないけれど、会社が会社たるために必要な業務を行う、そうした業務のプライド故、一般社員に対する事務員の人の態度が悪くなる面があります。
その気持ちを代弁するならば「一般社員は偉そうに仕事をしてる顔をしてるけど、結局自分達が事務作業をするから成り立ってることが分かってるの?」…というわけです。
会社の事務員の態度の悪さ 他の社員の態度に問題があるのかも
事務員の態度が悪くなる原因は、他にもあります。
例えば年末調整の業務のように、取りまとめた書類の不備がないかを確認し、かつ期日までに役所に届けなければならないのに、社内の人間が期日ギリギリにしか書類を出してくれない。
それなのに、「外貨を稼いでいるのは自分達だ」と威張られた日には、誰だって文句の一つや二つは言いたくなってしまう、その心理は理解できるでしょう。
だからといって、ツンツンとした態度を取ったり、怒鳴り散らすようなことをするのは、社会人としてはあまりにお粗末な態度ですし、それを擁護する人はいません。
ただ、その人に嫌な態度を取らせている原因が、他の社員にもあるかもしれない可能性を、決して無視してはいけません。
勿論、事務員は偉い、事務員がいるから会社が回る、事務員には媚びを売るべきだ、とは言いません。
もし、事務員から不当な扱い――無視や嫌がらせなどを受けているならば、それはその事務員が改めなければならないことであり、その指導は該当部署の上司がすべきことです。
あくまで、事務員も他の一般社員も立場は同じであることは、双方とも忘れてはいけないことでしょう。
態度の悪い事務員に対して、自分の態度を改めて接してみよう
会社の事務員と顔を合わせる機会や、仕事を依頼する(手続きのための書類を出すなど)機会は、そうそうないかもしれません。
ただ、そうした機会があった時には、ただ「○○の手続きをお願いします」で終わらせるのではなく、一言、自分のために時間を割かせることへの感謝など、口にしておいたほうがいいでしょう。
事実、事務員の請け負う仕事は、お金に関わる数字や、間違いの許されない書類作成といった、細かな神経を必要とする仕事が多くあります。
そうした仕事の合間、少なくとも計算中などのタイミングは外すようにしたり、タイミングを図っている時間がなく作業の手を一旦止めさせることになる時は「忙しい中、本当にすみません」や「助かります、ありがとうございました」といったちょっとした一言を添えてみましょう。
相手が変わってくれるかどうかは、問題ではありません。
むしろ「態度の悪い事務員にも、しっかり筋が通せるか否か」を問われている場面だと思えばいいのです。
同じように挨拶を無視されても、自分からの挨拶は欠かさなければ、自分の態度を責められることはありません。
事務職も一般職も、会社を支える立場に相違ない
重ねて言いますが、一般職も事務職も、同じ会社に属する以上、立場は一緒です。
どちらの仕事のほうが上か下かなど、優劣を付けることは、どちらの得にもなりませんし、意味がありません。
その上で、一般職の自分の態度を改めて相手の態度の変化を待つか、単に相手から不当な対応をされているのであれば、間違った対応をされて業務に支障が出ていると、上司などに訴えるようにしましょう。
大切なのは、相手にされたからといって、相手に嫌な態度を取らない――自分も同じ土俵に降りないこと、です。
他の社員の目からすれば、発端が事務員の態度であったにせよ「性格の悪い二人」と、自分まで態度が悪い人間だと思われてしまうことになりかねないからです。
会社の同僚との関係は、仲良しこよしである必要はありませんが、人を不快にさせる態度は別問題です。
円満に働けているのは、社員全員の働きがあってこそ、そうした認識を社内全体で持てるよう、ちょっとずつ働きかけていくのもまた、社会人としてあるべき立場といえるでしょう。