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帯状疱疹って人にうつるの?仕事は休むべきか悩んだ方へ

帯状疱疹というと、一般的に水泡が帯状にできて強い痛みを伴う病気です。子どものころに経験した「水ぼうそう」が、大人になってから免疫力の低下などが原因で再び皮膚に現れ炎症を起こします。皮膚に現れることの多い病気ですが、実は神経の病気です。

では、帯状疱疹にかかってしまったら仕事は休むべきなのか。水ぼうそうと同じようなものなら感染するだろうし休んだほうが…そんな疑問を解消するため帯状疱疹について少し詳しくみてみましょう。

帯状疱疹をうつさないためにも仕事を休むべき?

「帯状疱疹=水ぼうそう」というイメージで、人にうつると考えがちです。たしかに帯状疱疹はウイルス感染症のひとつですから絶対にうつらないとは言えません。しかし帯状疱疹が「帯状疱疹として」うつることはありません。

これはどういうことかというと、帯状疱疹のウイルスは水ぼうそうと同じものです。水ぼうそうも帯状疱疹もふつう人生で一度しかかからないので、一度水ぼうそうや帯状疱疹にかかった人にウイルスが感染することはないのです。したがって、「みずぼうそうにかかったことのない人に水ぼうそうとして」うつる可能性はあります。ですから帯状疱疹にかかったとき周囲に水ぼうそうにかかったことがない赤ちゃんや子どもがいる場合には注意が必要です。

よって、「帯状疱疹だから会社でうつしてしまうかもしれないので休む」のはあまり確実な理由とは言えません。

帯状疱疹は仕事を休むくらいしんどい?

基本的にうつらないと知って一安心…ちょっと痛いのを我慢すれば仕事に行ける!と思っていませんか?実は帯状疱疹はそんなに甘い病気ではありません。経験したことのある人なら分かるかと思いますが、帯状疱疹は水泡とともに「チクチクした痛み」や「ピリピリした痛み」を感じます。これは帯状疱疹が神経の病気だからです。

症状がひどくなってくると水泡は帯状に広がっていき痛みも次第に強くなってきます。水泡がかさぶたになって完治するまで1か月かかると言われていますが、水泡があらわれず神経の痛みのみで症状にあらわれるなど、症状の強さやかたちは人それぞれです。

皮膚の症状が治まっても神経の痛みが続く場合(帯状疱疹後神経痛)や、水泡に触れただけで激痛が走り夜も眠れない、重症化すると入院加療が必要になってくる場合もあります。動作のひとつひとつに痛みを感じてしまう状態では、まず仕事を休まずにはいられないでしょう。

帯状疱疹と分かったら初期のうちに仕事は休むべき

帯状疱疹の初期症状としては、チクチクした痛みが発生します。その痛みが強くなっていき痛みの発生している場所に水泡ができます。帯状疱疹かもしれないと思ったら、まず病院に行ってみましょう。そして医師に帯状疱疹だと診断されたら痛みの強さ等に関わらず休むべきです。感染の問題や仕事に取り掛かれるかなどは重要ではありません。風邪を引いたときと同じように治癒に必要なのは「体を休めること」です。

帯状疱疹はストレスなどが原因となって発症する病気ですから、無理に仕事を続けて悪化してしまっては結果的に長期間休むことにもなりかねません。最悪の場合、痛みを我慢して仕事を頑張ったがために「帯状疱疹後神経痛」により後遺症に苦しまなければいけなくなってしまうかもしれないのです。

数日間続けて仕事を休むのは抵抗があるかもしれませんが、その後のことも考えて思い切って一週間ほど休みをもらって充分に体を休ませてあげましょう。

「そんなことで?」と思われない?

「帯状疱疹と言われたので仕事を休みます」と言うと同僚や上司に「そんなことで休むの?」と思われるかも…と不安になっている人もいるかもしれません。しかし帯状疱疹は水ぼうそうみたいなものだとイメージできれば、その辛さや休むことの重要さを分かってもらえるはずです。

痛みが強くて仕事なんて到底無理だと感じるときはそう伝えればいいですが、初期症状となると「初期なんだから仕事できるでしょ」と自分が感じていることをそのまま周りに思われてるんじゃないかと不安になってしまいますよね。ですが先ほども言ったように初期症状のうちにしっかり休むことが大切ですので、その旨を分かってもらえるよう説明しましょう。

また、医師に一週間程度休めるよう診断書を書いてもらうと納得してもらいやすいですし、休んでいる期間の気持ちも楽に保てるでしょう。

帯状疱疹は怖い病気!受診して体を休めましょう

水ぼうそうが大人になって再び症状としてあらわれる帯状疱疹。その痛みや症状の現れ方は人によって差があります。ストレス等による免疫力の低下が原因となっていますから、帯状疱疹にかからないためには「ストレスを溜めない」ことが重要と言えます。しかし日頃から仕事に追われる大人たちにとって確実に予防することは困難でしょう。

だからこそ帯状疱疹について知識を深め、疑わしい症状があればすぐに受診するべきですし、帯状疱疹だと分かれば体や頭を休ませてあげる必要があります。「このくらい大丈夫」と免疫力が弱っている状態で体に負担をかけてしまうと症状が悪化し、後々非常に辛い思いをすることになってしまいます。

仕事の内容や職場の人員不足などで急に仕事に休むことができないという人は、なるべく早く、悪化しないうちに休みをもらえるよう相談してみましょう。

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