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民間企業の内定辞退が増加! 理由は公務員へ流れるため!

民間企業では内定をもらった新卒者の内定辞退者が増大しています。

売り手市場が背景にあるのでしょう。

ただ、民間企業を辞退した新卒者は公務員へと流れているようなのです。

官へ流れる新卒者を民間企業が阻む激しい人材確保が展開されています。

安定感の高い公務員を希望する人は多いのですが、新卒者の他、中途採用者まで含めた人材の囲い込みが激しくなっています。

なぜ今、人材が官へ流れるのかその理由を見ていきましょう。

内定辞退進む建設業会! 人材が公務員へ流れる理由は給与の差!

内定辞退が目だって多いのは建設業界です。

東日本大震災の復興に向けての公共工事や経済回復の対策によって公共工事が増えたため、自治体は技術者不足になっています。

その対策として自治体は土木職の採用枠を大幅に増やしました。

そうしたことで、安定性を重視する新卒者が公務員へ流れて、建設業界では民間企業の技術者不足が深刻化してしまいました。

民間企業に勤めていた人が、公務員へ転職すると給料が減ることがあります。

でも東京都など自治体のキャリア活用採用では民間企業と同じぐらいの給与となっているので、中途採用者も安定している公務員を選ぶようです。

これまで建設会社や建設コンサルタント会社の多くは、長引いた公共工事の減少で人員を減らしてきました。

それが東日本大震災で被災地の復興工事があり、そこに経済対策も加わったため、公共事業が拡大し技術者不足になっています。

公共工事を発注する自治体もまた技術者不足なので、中途採用にも力を入れる自治体が増えてきました。

そうしたことで、官と民の間で人材の取り合いが激しくなっているのです。

民間の内定辞退者が増加! 公務員になりやすいのが理由!?

建設会社の多くは新卒者や中途採用者を確保できないと悩んでいます。

被災地の復興工事などで人手不足な時期に、即戦力になる中途採用者を得たいが、採用難が続いているからです。

新卒も同様で自治体との取り合いで確保できないようです。

ある建設会社では4月入社の新卒採用者が予定数にまったく届きませんでした。

担当者は思っていた以上の内定辞退者があり、そのほとんどが公務員へ流れたと言います。

自治体に人材が集まっていますが、実は民間企業との取り合いで困っているようです。

ある自治体では土木職で予定していた採用数に、採用試験の合格者数が及ばず、しかたなく追加募集で確保できたと言います。

土木職の採用は復興需要で年々厳しくなっているので、採用試験を通常より早く実施するなどして、民間志望の学生を引き込む自治体も出てきています。

また、一般教養試験をカットして受験者の負担を減らすなど、民間志望者が受けやすいように採用試験を変えているところもあります。

地方で内定辞退が急増! 理由は都市部の企業や公務員の志望!

就職先を大都市圏や大企業で選ぶ傾向が強まっています。

そのため地方の中堅上場企業や中小企業で人材確保が難しくなっているのです。

地方の大手流通会社は会社説明会を本社所在地のほか周辺地域で開催するなど、苦労して予定の人数を確保しています。

会社説明会から学生の集まりが少なかったと言う設備機器会社では3人予定していたのが2人も内定辞退しています。

説明会に参加した学生の多くが大手企業や公務員を志望しているようであったと担当者は言います。

特に人材確保が難しくなっているのは機械系と情報系です。

多くの中堅・中小企業が質の高い人材を必要としても、内定者数の半数が辞退してしまい、首都圏の大手企業を選んでいます。

とにかく人手不足で中小企業まで人が回ってこない状況が続いています。

地方の中堅・中小企業がいい人材を得るためには、学校などと強いパイプと作っていくことが必要となっています。

内定辞退者を見込んで多めに内定数を出す企業が増えている!

辞退者を見込んで内定者数を多く出す企業が増えています。

サービスの質を高めるために多様な人材を広く採用している自動車ディーラーでは、採用予定数に対し25人多い内定を出しました。

それでも内定辞退者が相次ぎ、予定の半数しか採用できなかったと言います。

大手製パンメーカーも内定を多めに出すことで採用予定数を確保できていると言います。

このように辞退者を見込んで内定を出している企業は多いようです。

内定者を予定より多く出すために、企業は採用活動の見直を進めています。

IoTが注目を集めるようになってきたことで、優秀な人材を多く取りたいIT企業ではインターンシップを増やし、業務内容を効果的に伝えようとしています。

また育児休暇の期間を延ばすなど、女性が働きやすい環境を整えていることをアピールする企業もあります。

こうした採用活動で計画より内定を多く出せることができた企業は増えているようです。

ただ、内定辞退者が見込みより少なかったら、採用しすぎてしまう可能性もあります。

その場合は人件費が増加し、翌年以降の採用計画に影響が出てしまいます。

でも売り手市場の今、見込んでいた以上の優秀な人材を確保できたと喜ぶ企業は多いようです。

驚愕! 親の過度な関わりが内定辞退の理由のひとつ!

会社説明会の会場に学生に混じって年配の男女が説明を聞いています。

年配の男女は学生と同じようにメモを取り、説明会後には担当者に質問もしました。

担当者は学校の関係者かと思ったのですが、就活生の親だと聞いて驚いたと言います。

子供が出席できないので代わりにきたようで、志望している御社の情報が欲しいというのです。

このように志望企業に親が口を出してくるのは珍しいことではありません。

業績が好調に推移している企業で内定をもらったのに、辞退した学生がいます。

理由は親が会社のブランド力や事業規模から反対したためでした。

親が公務員であったり大企業に勤めていたりすると、子供も公務員にしたい、大企業で働かせたいと考えるのだそうです。

学生が内定辞退へ考えが傾くのは実家に帰省したときに多いと聞きます。

帰省中に親から説得されるからです。

親は子供が決断したことに距離を置いて見守ることも大切ではないでしょうか。

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