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公務員の採用にコネは必須?縁故を持たない受験生がすべきこと!

公務員はコネの世界。そう言われ続ける昨今ではありますが、それでも将来の安定性から公務員を目指す人は多くいます。

ただ、採用にはいわゆるコネ――縁故や口利きが必要だ、という話がついて回り、そうしたものを持たずに試験を受ける人にとっては気が気ではないでしょう。

本当に、公務員になるためにはコネが必須なのでしょうか?そもそもコネがあれば必ず採用されるものなのでしょうか?


公務員に採用されるにはコネ必須!?その存在を否定できない現実

公務員になるためには、試験よりもコネのほうが必要。

試験に合格していても、実際に採用されるのは3割程度。

地方にいくほどコネが必要になる。

公務員はもはや”家業”と同等――
 

地方公務員になろうと考えている人は、まずこうした嘘か本当か分からない噂話を耳にすることになるでしょう。

そして地方公務員、時に国家公務員においても、コネは重要な採用基準である、という話は未だに流布しています。
 

コネ、つまりは縁故採用は、法律的(地方公務員法、国家公務員法)に禁止されています。※

あくまで公務員は、受験する当人の”能力の実証”により採用しなければならない、社会的身分や家柄などにその採用基準を動かしてはいけないと記されています。

公平に優秀な人材を集めなければならないと、法律でしっかり定められているのです。
 

しかしなお、公務員二世、時には三世と言われる立場の人も多く、コネの存在を全く否定できない現状があります。
 

※国会議員・地方議員・首長等に関しても、細かく定められていますが今回はこれを省きます

公務員の採用にコネを使うのは実は不法行為!?

公務員の採用にコネは全く存在しない、と言い切れるだけの証拠がないのが事実です。

事実、履歴書には縁故者の名前が書かれていたケースもあったことも、取り上げられたこともある他、採用試験の点数の改ざんが行われ、それが公になったためにある市の首長が逮捕されたニュースもありました。
 

やはり、未だにコネがまかり通っていると思われる実例が多いのです。
 

公務員試験での一次試験(筆記試験)、この試験結果でまずふるいがされることは間違いないでしょう。

しかしその後の二次試験である面接で、『この受験生には○○さんの声が掛かっている』というコネの力が働いていないかは、結局のところ外部の人間にとって把握することが不可能なのです。

試験成績が良かったのに面接で落とされた、そうした人が声を上げたとしても「選考したが、人材として欲しい人物ではなかった」と切り捨てられるだけです。
 

そして、こうしたコネを使った公務員の採用は、地方にいくほど顕著だと体感する人が多いのも事実です。

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コネ採用を認める公務員はいない ただし将来安泰とは言えない

面と向かって「公務員になるにはコネが必要ですか?」と聞かれて、それを肯定する人はいないでしょう。

先に述べた通り、縁故採用は不法行為だからです。

関わった人間全てが処罰対象になるのですから、全員が口を噤んだり否定するのも当然です。
 

ただ、一概にコネによる採用が得になるとは言い難い面もあります。

コネとは、本来は「本人の人柄や働きぶりは、紹介者が保証する」という意味を持っているからです。

コネで入った分、それ相応の働きをしないと紹介者の顔に泥を塗ることになり、業務上何か問題を起こした場合には、紹介者もが責任を取らなければならなくなる可能性も秘めているのです。
 

何より、まず試験成績が全く基準に満たないような場合には、強力なコネがあったとしても採用はされないでしょう。

公平性・透明性を求める世情からも、こうした縁故採用に対する同僚や市民の視線は厳しくなるでしょうから、生涯安泰とは言い切れません。

コネを持たない人が公務員になるには、何をすべきか

コネ採用の有無に関わらず、あなたが本気で公務員になりたいと考えているならば、まず第一関門である筆記試験を突破することに尽力すべきだと言えます。

筆記試験自体が狭き門である今、そこをまず通過するだけの力がなければ、(例えコネを持っていたとしても)就いた後の仕事をこなすことは出来ないでしょう。
 

そして、筆記試験をくぐり抜けた後は、公務員に必要とされる資質――対応力や、責任感といったあなた自身の能力を、面接などの場所でアピールする力も必要になってきます。

今後更に多様化していく市民のニーズに、どれだけ柔軟に対応し、問題解決が出来る人間であるのかを示さなければなりません。
 

とりあえず公務員にさえなれればいい、そう考える人ならば、どんな仕事でもいいと考えるかもしれませんが、真剣に公務員になりたいと思っている以上、自分の持つ能力を、面接の際に示さなければ宝の持ち腐れです。

コネがなくとも公務員になれる!今は全力で試験に臨もう

公務員は、しばしば「人の税金で…」「楽な仕事…」と揶揄されます。

しかし、蓋を開けてみれば、公務員が他の職種に比べて楽だとは決して言い切れませんし、コネで就職が決まった場合も、将来は安定している、何をしても職を失わない、という保証はありません。
 

そればかりか周囲にとってみれば「この人はコネを使わなければ公務員にさえなれなかった人」という、有難くない評価をされる可能性すらありますし、今後、公務員の待遇に是正が入らないとも限らないのですから、決して一昔前のように「何をしてでも公務員になったもの勝ち」とは言えないのです。

むしろコネなしで公務員として採用された人のほうが、後ろ暗さを感じなくて済む分、胸を張って自分の望む仕事に取り組めるのですから、自分の力を存分に発揮することが出来るでしょう。
 

何故、あなたが公務員を目指すのか、その理由は様々でしょう。

ただ一つ言えるのは、仕事に対して勤勉であり、熱意が必要なのは、公務員でも一般企業でも違いはありません。

是非、公務員に採用されることをゴールにするのではなく、”その先”に焦点を置き、全力をもって試験に望みましょう。

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