せっかく公務員になったのに辞める人がいる?女性の退職理由
民間企業に勤めている人からみれば、公務員というのは色々大変だけど、その分安定しているから羨ましいと思っていると思います。
しかし、その公務員を辞める人だってもちろんいます。
特に産休育休が問題なく取れるはずの女性の公務員の場合、民間に勤めているから見れば、恵まれていると感じるのですが、その女性の公務員の退職理由について考えてみましょう。
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女性公務員の中で辞める人がいるという現実
民間ではまだまだ差別があります。もちろん公務員でも差別はありますが、国が男女雇用均等を政策として打ち出しているために、あからさまな差別は出来ない状況です。
最近はさすがに民間企業でも「結婚=退職」という図式はなくなりましたが、「妊娠=退職」という形式はマタハラという言葉で今も問題視されています。
民間企業と比べて、産休育休をきちんと権利として取得する事が出来る公務員は働く女性にとしては、働きやすい職場と言えます。
一生仕事をしたいと考えている女性であれば、出産育児の問題は避けて通れません。そういった意味で公務員を目指す女性もいるくらいですが、その中でも公務員を辞める女性もやはりいるのです。
実際の所、女性が育休なく仕事をすることがほぼ不可能です。しかし、一度退職すれば、今の保育園の制度では再就職はほぼ不可能に近い中、仕事をする女性にとって制度だけはきちんと整備されている公務員を辞める女性の理由について考えてみましょう。
公務員の退職理由 辞める人が女性の場合
家庭の収入とその家の子供の学歴は比例関係にあるという傾向があります。つまり、高学歴の子供というのは、家が裕福である事が多いのです。最近は塾に行くのも学費も高くなる傾向にあります。子供が勉強するための環境を整えるにはお金が必要という現実があります。
さて公務員というのは「安定」が売りです。民間企業が就職が困難になり、かつ企業自体の安定性が疑問視された時代には、優秀な人材がこぞって公務員に流れていきました。
ピンキリの民間企業の給料と比べて、公務員の給料というのは安定しています。そして年齢に応じて金額は上がっていくのです。
そして、公務員の女性の中には、公務員と結婚する女性も少なからずいます。職場恋愛などは民間公務員関係なくありますよね。
ただ民間と比べて、給料が安定していている公務員が旦那で、実家もそこそこ余裕がある人ならば、働かなくても暮らしていけるのです。
つまり、民間企業に勤めている女性とは違う理由ではありますが、結婚もしくは出産を機会に辞めるという女性は公務員でも少なくないという事です。
女性に限らず公務員で辞める人の理由
公務員だってサービス残業があり、ブラックな課があります。公務員というのは基本国の政策に沿って仕事をします。国というのは、簡単に方針を変える事がありません。そのため公務員は基本的に前例のない事、冒険的に事を嫌う傾向があります。
そして民間ではほぼ消えた年功序列が生きた世界です。また、学歴社会なんて価値観もあります。
さてそういう職場にやりがいを見出せるでしょうか?
安定を求めて公務員になっても、やりがいを見出せないまま「この状態が後40年も続くんだ」と考えて絶望する人は決して少数ではないのです。
もちろん割り切って仕事をする事もできます。また公務員の仕事にやりがいを見出す人だって少なくありません。
しかし、一度公務員のそういった感性に嫌気がさすと、民間企業に転職して「もっと自分の力を試したい」「もっと自分やりがいのある仕事をしたい」と思ってしまうと、もう公務員として働くのは難しくなります。
それは男女関わらず退職の理由となるのです。
退職の決断は慎重にかつすばやく行うべし
民間企業の場合、退職した会社に再就職する人というのは珍しいですが、存在します。
しかし公務員の場合、退職すれば同じ立場で公務員になるのはほぼ不可能でしょう。
だから、公務員の退職の決断をする時には慎重にしなくてはいけません。自分が失うものと、自分が得られるものを慎重に見極める必要があるのです。
特に公務員の現状に不満のある人は注意しましょう。「隣の芝生はいつも青い」のです。外から見ると民間企業は自由度が高く、実力主義に見えます。
しかし会社によっても社風が違います。体育会系の年個序列主義の会社もあれば、アメリカ風の実力主義なんて会社もあります。
社員数のすくない会社、ベンチャー企業などは、確かに社員の自由度は高い傾向がありますが、安定はしません。給料がいい時はいいですが、悪い時はめちゃくちゃです。
かといって決断を伸ばしていると、民間で働く活力を失ってしまう事もありますので、退職の決断は慎重にかつ素早く行いましょう。
公務員を退職しようとする女性の気持ち
民間企業の勤めている女性にとって、権利として産休、育休が取れるというのはとても羨ましい状況です。育休や時短で仕事をする事を「会社の損失」「会社に余計な負担をかける」と考えて、当たり前のように退職をさせようとする雰囲気はまだまだ普通です。
そして、今の保育園の制度では仕事が決まっていないと子供を入園させることがほぼ不可能なため、女性の再就職や社会復帰を阻んでいるのが現実です。
そんな民間企業に勤めている女性にとって、産休育休が権利として認められる公務員の女性が辞める理由が理解しにくいかもしれません。
しかし、公務員特有の「前例のない事はしない」「年功序列」「横並び」と言った価値観が仕事をしたい女性にとってやる気を失わせるのも事実です。また、公務員同士で結婚する場合は、安定して一般レベルと比べると比較的高い旦那の給料で暮らしていけるので、退職を選択する人もいます。
ただ公務員は退職するとまた公務員に戻る事ができないと思うので、退職の決断は慎重にした方がいいでしょう。