自己愛性人格障害の上司は要注意!対応を誤ると被害甚大
「自己愛性人格障害」という言葉はご存知ですか?
最近では今年就任したばかりのアメリカ大統領が「自己愛性人格障害」であると精神科医会たちの意見がアメリカの新聞に掲載され話題になりました。
しかし、そんな遠くにいる人ばかりでなく、あなたの身近にも「自己愛性人格障害」はいるかもしれません。例えば、あなたの上司がもしかしたそうかもしれないのです。 さて「自己愛性人格障害」に関して対応を誤まれば、その被害は甚大になります。正しい対応方法をご説明いたします。
このページの目次
自己愛性人格障害の上司の特徴と対応の注意点
自己愛性人格障害というのは、簡単にまとめるといくつか判りやすい特徴があります。
一つ目は「自分を過大評価している」です。そのため、自分の自慢話が大好きで、事実を誇張する事も少なくありません。
二つ目は「理想が高い」もしくは「貪欲」とも言います。つまり尋常じゃない欲望があり、それを自分が手に入れられると信じています。
三つ目は「自分は特別」であると何の根拠もなく信じています。つまり自分の言った事は全て正しく、反論するものは愚鈍な人間で、そういう人間は自分を理解できないと切り捨ててしまいます。だから態度は尊大で傲慢な言動が見られます。
四つ目は「他人に共感する能力の欠如」自分以外の人間は自分を賞賛するためだけの存在で、他人が自分と同じような気持ちがあるという事を理解できないのです。また自分が他人を妬むように、他人も特別な自分を妬んでいると信じています。
対応の注意点として、適度な心理的距離を置く必要があります。
自己愛性人格障害の上司の対応のポイント
前述した特徴にあなたの上司が当てはまるようならば、「自己愛性人格障害」の可能性が高いと言えます。
もちろん素人判断は危険ですが、これは自分を守るための最悪の状況を想定しただけなので、もし実際上司が「自己愛性人格障害」でなくても、かまいません。
対応のポイントとしては前述したように「適度な心理的距離を置く」事です。
こういうタイプの上司は相手がライバルだと考えれば、徹底的につぶしに来ますし、また自分よりも下と見た人間にはどんなひどい事をしても「特別な自分」や許されると思っています。
逆に自分の役に立つ人間は優遇してくれますが、それは役に立つ時だけです。自分の地位を脅かすようになったり、妬む対象になれば、やはり攻撃してくるようになります。相手は自分と同等の人間がいないと思っているので、使い捨てにしても全く気が咎めません。
あまり距離を置きすぎると大好きな賞賛をしない自分を理解しない敵に見なされてしまいますし、近寄りすぎると利用されて終わります。
自己愛性人格障害の上司の対応を誤ると…
相手は上司ですから、気に入られたいという気持ちは誰にもあると思います。
しかし、自己愛性人格障害の人は、相手が役に立つ間は優遇してくれるかもしれませんが、その有能さがになる事もあります。また、どんなに尽くしても、特別な自分に対して尽くすのは当たり前だと考えていますから、恩も借りも感じません。
また逆にこういうタイプの人間にありがちな行動は、自分より立場の弱い相手に対して見下す行動をとります。当人には悪気はないのかもしれません。ただ同じ人間だとも理解できないのです。だから平気で相手が傷つく言動を繰り返しますが、何の罪悪感を抱きません。
自己愛性人格障害の上司に一度目を付けられると事あるごとに、嫌がらせされる事になります。だから弱みを見せないようにした方がいいでしょう。
実際の所、こういった上司の周りにはうつ病を発病した部下がたくさんいます。その屍の上に自己愛性人格障害の上司が立っています。
モラハラ上司はもしかしたら、自己愛性人格障害かもしれない
モラスハラスメントというのは、またパワーハラスメントと似ていますが別物です。パワハラの方が目に見えて判りやすい構図ですが、モラハラはもっと陰湿で目立たなく、繰り返し行われます。
大概はモラハラは上司から部下への叱責という形をとりますが、しかし内容は部下を追い詰めるような行為の繰り返しなのです。
例えば、さりげなくその部下を他の人から孤立させるような言動をします。仕事を制限して、自分の管理下というより支配下に置いておきたいのです。そして、情報を制限したり、私生活に介入したりしてきます。
こういう行為はつまり自分の立ち位置を上に置きたいために、下に置く人物を自分で配置しているのです。一見優し気な行動に見える場合も、それは自分が支配をしたいための「飴」です。その後は只管鞭ばかり与えてくるようになるでしょう。
普通の人はこの行為に全く意味を見出せませんが、自己愛性人格障害の場合には、自分を特別視するための必要な行為なのかもしれません。
自己愛性人格障害の上司との安全な付き合い方
適度な心理的距離を置く事が重要ですが、中々適度な状態を保つのは難しいですよね。こちらから距離を置きたくても、相手が近寄ってくれば、避けるのは上司なだけに難しいです。
自己愛性人格障害の人は意外に孤立させると、慌てて他人との距離を詰めただがるのです。皆が距離を置こうとすると近寄ってくる可能性は高くなります。
そういう時は心地の良い言葉で、あなたを頼りにするかもしれませんが、しかし気持ちは別にありません。何故なら他人に共感できず、また、他人を自分と同等の人間と認識できないのです。
とにかく弱みをみせず、相手が賞賛を求めれば賞賛してやり、相手の気持ちが治まれば、また距離を開けるようにしましょう。
またこちらを攻撃する行動が目立ち始めたら、自分の心が無事な間に上司の上司や人事部などに相談しましょう。その場合、音声データや他の社員の証言などがあれば、かなり有力な証拠になります。