同僚や上司が嫌いというあなたのためのヒントです
仕事は好きで、楽しい。だけど会社のあの人のことを考えると、胃の中にしこりが出来たように感じ、突然叫びだしたくなる。そういう人はあなただけではありません。
1,100人以上の会社員を調べた調査によると、約80%が、嫌いな同僚、上司、または部下と一緒に仕事をしていることで、中程度から重度のストレスを感じていることが分かりました。
職場にいるそうした困った人達は、様々な人格障害と言ってもいいような性格を持っていることが分かっています。嫌いな上司、同僚と働くことは避けられないことですが、それはよい経験になるはずの仕事から、喜びを奪ってしまいます。
このページの目次
上司が嫌いなのはあなただけなのか、それとも同僚も同じかを調べましょう
会社を見て会社に入り、上司を見て会社を辞めるという言葉があります。
実際、嫌な上司が退職の理由の一番に来るとよく言われます。これが実際に本当かどうかは議論の余地がありますが、嫌いな上司によって、会社の生活が惨めになるのは間違いありません。それに対して何かできることはあるのか、そして見切りをつけるべきなのはいつでしょうか?
最初は事実のチェックから始め、同僚も上司を嫌っているかどうか尋ねてください。同僚も上司を嫌っているなら、少なくとも自分だけではないことが分かりますが、もし彼らが上司とうまくやっているなら、上司とうまが合わないのは自分だけということになります。 しかし、みんなが上司を嫌っている場合は、関係を改善できる可能性はより高くなります。
次は現実を見なくてはなりません。上司は有利な立場にあり、それが変わることはありませんから、問題を改善したいなら、上司に変化を求めるのではなくて、自分が変わらなければなりません。
まずは単に上司とあなたの仕事に対するアプローチが違うことが原因かどうかを尋ねることから始めましょう。上司が細かいことにこだわる人で、逆にあなたが大雑把な人だと、それが問題の原因になることがありますから、その場合はあなたの意識と仕事への取り組み方を変える必要があります。
また上司が嫌いだから、その悪いところばかり目につくということも思い出してください。ですからあら探しばかりするのではなく、よいところも見つけてください。たとえば、上司がネットワーク作りが得意な人なら、そこから学ぶという姿勢が大事です。
嫌いな上司との関係改善は同僚の助けを借りましょう
次の段階は、なぜ関係がうまく行かないのか、その理由について上司と話をしましょう。そこで話すべきことは、全てあなたの仕事に向かう姿勢についてです。
「もっとお互いにいい働き方を見つけられないでしょうか?」「私は何を変えればいいでしょうか?」「あなたがこれこれのことをすると、私は非常に過小評価されていると感じます」
ここでのポイントは、自分が何を感じているのか、自分が何をすればいいのかについて話すことです。上司に向かって、「なぜ私に対してこんなことをするのですか?」と言えば、相手の気分を害するだけです。
このアプローチのより遠回しのバージョンは、上司とコーヒーでも飲みながら、仕事の話をすることです。ここでは問題がないかのように行動しますが、実際にやっていることは、社会的なアプローチを用いて仕事の問題に取り組むことです。真正面から上司と真剣に話し合うのではなくて、ちょっとフェイントをかける感じです。
最後に、同じ上司の元で働いている同僚と話し合いましょう。彼らがやっていて、あなたがしていないことは何ですか?何かヒントになることはありませんか?、あなたが職場の政治に精通していて裏から手を回せるなら、誰か別の人を通して自分の懸念を間接的に上司に伝えてもらうことも出来ます。
驚くべきことに、このような小さなステップで十分な場合があります。ちょっと一押しするだけで「私は嫌われているので、正しいことができない、それでさらに嫌われる」という負のスパイラルが元に戻るのです。
なぜ同僚や上司が嫌いなのか、よく考えてみましょう
前向きな職場環境では、そこで働く人達は違いを受け入れ、共通の目標に向けて働きます。職場はさまざまな性格の人達が集まっている場所ですから、意地悪な人に出会うこともあります。そこで否定的な感情を持ってしまうと、仕事に前向きに取り組むことができなくなって、業績も悪化してしまいますし、それが敵意に発展し、職場の雰囲気を不愉快なものにすることもあります。適切な手立てを講じ、好きではない人と生産的なプロの関係を築く必要があります。
職場に嫌いな上司や同僚がいたら、まずはその人を嫌う正当な理由があるかどうかを判断しましょう。たとえば、いつも不満を漏らしている人、あら探しをする人、人をイライラさせる人、不機嫌な人、はた迷惑な人は、確かに嫌われても仕方がないかもしれません。
しかしよく考えてみても、その人を嫌う正当な理由が見つからないなら、問題はその人ではなく、あなたにあるのです。たとえば、その人が過去に出会った不快な人を思い出させるので、無意識に嫌っているのかもしれません。
また、細かいことを気にしないようにしましょう。たとえば、その人が高慢ちきで、持ち物を自慢するようなら、それは単に無視すればすむことです。その行動は不愉快かもしれませんが、身体的、精神的、または感情的な健康を損なうようなものではありません。
嫌いな人と上手く付き合っていくには
嫌いな同僚や上司の、社会人にあるまじき行動を容認する必要はありません。職場で容認できない行為には、嫌がらせ、露骨な、または隠れた攻撃、陰険な、または有害なゴシップや噂を広めること、脅迫、大声で威嚇する、屈辱を与える、大事なことを知らせないといったものがあります。もしそうしたことをされたときには、上司や人事部に相談してください。こうした行為に対しては、口頭および書面による警告、停職、解雇といった処分があり得ます。
自分の反応をコントロールし、相手の行動よりも、自分がそれにどう対応するかに集中してください。相手を変えることはできませんが、それに自分がどう対応するかは変えることができます。たとえば、その人があなたに議論をふっかけてくるなら、それに巻き込まれるのではなく、礼儀正しくその場から離れることが得策です。
その人とより多くの時間を過ごすことによって、関係を改善することができます。たとえば、上司から同じプロジェクトに一緒に取り組むように命じてもらいます。同僚とより多くの時間を費やすことで、お互いをよりよく知ることができますし、個人的な問題や職場でのストレスなど、そうした行動の根底にある理由を知ることもできます。相手があなたについてどう感じているかも分かるでしょう。そのように一緒に時間を過ごせば、お互いを理解し、生産的なチームとして働けるようになります。
必要なら嫌いな人と自分を感情的に切り離し、自分が相手の行動に影響を受けないようにします。具体的には、我関せずという姿勢をとって、なにをされても傷つかない、相手が自分を傷つけることができないようにします。一緒に働かなければならない場合は、仕事に集中し、仕事に必要なこと以外話をしないようにします。相手の気難しい性格のせいでプロジェクトが先に進まないときは、直ちに上司に報告してください。
関係改善が全てではないこともお忘れなく
職場では周囲の人達のニーズに敏感であることは、キャリアを積む上で、リーダーシップの重要なスキルであり、一種の転ばぬ先の杖、または良い企業のカルマとも言えるものです。明るくて優しく、オープンにコミュニケートし、同僚や上司の悪意を疑わないだけの自信を持っている人のキャリアの未来はずっと明るいものです。
職場での無礼とも言える行為は増加傾向にありますが、基本に立ち返って思慮深く、礼儀正しい行動を取ることが大事です。「どうぞ」とか「ありがとう」と言い、アイコンタクトをして、どんな立場の人に対しても、すべて敬意をもって接してください。
しかし問題解決のために、あなたのすべての時間とエネルギーを消費してもいけません。状況を変えるために出来ることはたくさんありすぎ、タオルを投げ入れるしかなくなることもあるでしょう。
自分を好いてくれない職場の人みんなの動機を理解しようとして、貴重な時間を費やすこともできますが、その時間を取り戻すことは出来ません。最善を尽くすことは重要ですが、全員の親友なろうとするのはやり過ぎです。そんなことをすればあっという間に疲れ切ってしまいますし、もとよりそれは不可能です。忘れてならないことは、あなたは全ての人から好かれることはないということです。