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会社の飲み会、いきたくない・・!参加の強制は労基違反になるのか

会社の飲み会のお知らせがあると、一気に憂鬱になって、胃まで痛く・・あなたはどうですか?

しかも、上司や周りの圧力が強く、参加はほぼ強制の雰囲気だったら・・

この記事では、極力そういった行事に参加したくないあなたのために

「会社の飲み会の強制は 労基(労働基準法)違反になりうるのか」

をテーマに、3つのポイントだけご紹介していきます。

ズバリ!会社の飲み会は強制!?労基違反にならないの?

会社の飲み会のお知らせ・・あると憂鬱になるのはなぜでしょうか。

もし、

「行きたい人だけどうぞ♪」
「用がある人は強制じゃありませんよ〜」

という比較的フランクなものだったら、お断りしやすいので「勝手にどうぞ」という気持ちで、憂鬱にはならないかもしれませんね。

しかしこれが、半ば強制(実質、強制!)だったらどうでしょう。

はっきり

「絶対参加だからな。」

と言われるわけでなくても、行かないと次の日上司の機嫌が悪く不当な扱いを受けたり、同僚の間でも「絶対参加」のような雰囲気が漂っていれば、そうそう断れるものではありません。

こういった「飲み会の強制」は、労基違反にならないのでしょうか。

そもそも「労働基準法」とは、残業をさせられ過ぎていないか、しっかり休みが取れるようになっているかなど、働く人を守る基準です。
そこには大まかに「人間関係のトラブルがないか」も含まれます。

飲み会の強制に関して、労基違反になっていないか否かについては、

  • その飲み会は「労働時間」内なのか
  • 飲み会の参加において、大きなストレスを抱えていないか
  • 不参加の場合の飲み会費用は返金されるのか

こういったところで判断することができるようです。

あなたの会社の飲み会は強制?労基違反になっていないかチェック!【その1.時間】

あなたは会社の中でどんな立場ですか?

新入社員?

後輩を持つ立場?

役職のある立場?

あなたの会社にも、飲み会や旅行やBBQなど、イベントがあるかもしれません。

立場によって、この記事のテーマの見方は変わってくることと思います。

断れない立場であるならどうすればよいか。
自分は、後輩や部下に強制していないか、自分が労基違反の対象になっていないだろうか。

以下、簡単な3つのチェックポイントを見てみましょう。

その飲み会は労働時間内?

これはさっそく、なかなかクリアが難しい問題かもしれませんね。
基本的に飲み会やイベントは、夜〜の『業務終了後』や、休日の『土日祝』に企画されるからです。

労基法では、
【就業時間外の活動の参加は、原則自由である】
とはっきり定められています。

あなたと会社との間の契約は、「契約時間内の労働」です。

この時間外の部分であなたを強制的に活動させる権限は、会社(上司、先輩)には無いのです。

つまり、『時間外の飲み会に参加を強制させることは労基違反である』と
はっきり言うことができます。

ただし、研修をかねた社員旅行の場合、これが業務のうちに入っているならば、これは参加義務が発生します。

あなたの会社の飲み会は強制?労基違反になっていないかチェック!【その2.ストレス】

参加の合否を伝えるとき、またいざ参加したとき、

あなたはストレスを感じていますか?

「今回は不参加で・・」
と伝えたとき、仲間や目上の立場の人間に

「え〜〜〜〜〜!!」「またぁ???」
「付き合い悪いね。仲良くやっていく気、あるの?」
「出世が遠のくぞ〜〜(笑)」

なんて言葉を投げかけられたら、ため息ものです。

また頑張って参加しても、プライベートな事や人間性をいじられたり、自分のことを根掘り葉掘り聞かれるのが嫌だったり、
上司のご機嫌取りの会だったりすれば、

「だから来たくなかったんだ。」

って、感じですよね。

このように、会社の飲み会の強制に対してストレスを感じたならば、それは労基違反になりうるかもしれません。
実際のところ、はっきり言えば労基違反なのです。

仕事とプライベートは分けるのが原則であり、労働時間外でふれあう場合は「上下関係」は取っ払うべきだからです(よく無礼講なんて言いますね)。

が、これは実際のところ建前で、こんな正論を並べたところでうまくいきっこないのが現実ですよね。
(煮え切らないかもしれませんが、だから困っているのですよね・・)、

「こんな風に強制されました!」

と言葉だけで訴えても勝ち目は無いでしょう・・。

もし会社・目上の人間と、この件で本気で戦うつもりがあるのなら、
水面下で証拠集めをするのが確実でしょう。

こんな言葉で傷ついた、という暴言や、あまりにも長い(何次会まであるんだよ!)拘束時間の記録をとっておいたり、強制なのに2次会以降は毎回自腹を切らされる領収書など、そういったものを武器にする事ができるかもしれません。

あなたの会社の飲み会は強制?労基違反になっていないかチェック!【その3.飲み会費用】

その飲み会(イベント)の費用は、どのように賄われていますか?

すべて会社持ち・上司のポケットマネーだったら、この項目以外の部分で戦ってください。

しかし、

「会費制」

「積み立て」

など、自分のお金(給与)から賄われている場合は、いずれかの結果に分かれます。

給与から天引きされる「積み立て」の場合、法的には「社内預金」
つまり、「あなたのお金を会社で預かっている」格好になります。

ですから、飲み会に参加しないのであれば、あなたは使っていないのですから、会社にはその返還義務があります。
もし申請しても返してもらえなければ、それが「労基違反」に当たります。

「会費制」ではどうでしょうか。

互助会のように、もともと会社の中で「親睦会などに利用するための会費」として定められたものであるならば、
それは不参加でも回収は難しいでしょう。

なぜなら「あなたが参加しなかった飲み会の費用」ではなく、「すべての親睦会の会費」だからです。
つまりその会費を払う事に同意した時点で、あなたがその「会(グループ)」に入った事になってしまっているので、
参加しようがしまいが関係ないからです。

あなたの場合はどうでしょうか。

逃げてもいいんです。拘束時間外はあなたのもの。

以上ご紹介した3項目から、断る正当な理由が見つかったでしょうか。

確認してみて、

「あ、やっぱりうちも労基違反だ。」

と気づいても、だからといってそれを理由に断る事はなかなか難しいですね。

飲み会の強制さえなければ、いい会社なんだけどなあ・・という場合なら、なおさら悩むところ。

「会社中でニコニコ付き合ってればいいじゃん!」

と思う事は筆者もしばしば。(^^;)

確かに親睦を深めておけば、例えば体調不良で急遽欠勤なんてときに快諾し合えたり、
ミスをしても快くカバーし合える関係が作れるもの。

結局のところ、仕事関係とはいえ人間ですから、いざというときの心象は良いほうがいいに越した事は無いんですよね。

でもやっぱり強制はいい事ではありません。
無理にふれあっても、余計嫌な気持ちになり「親睦会」の意味が真逆になりますからね。

どうしても参加できない・したくないときは、逃げても大丈夫なんですよ。

ただし「行きたくない」
を全面に出してはそれこそ心象が悪いですから、

例えば

  • 「肝臓、腎臓が悪くて医者にアルコールは厳禁とされている(命にかかわる)」
  • 「自分は酒癖が異常に悪い。お酒に弱く一口で人が変わるため、絶対に周りの人間にに迷惑をかけてしまう」

など、行きたくないわけじゃないというスタンスで断るのがベター。
(本当の理由ではないにしろ、心の健康を守るためには致し方ないでしょう)

相手に、
「しょうがないか」
「酒癖が悪いんじゃ、嫌かも(^^;」
と思わせてしまうのです(笑)

しかも「今日は具合が悪い」「用事がある」など単発的な理由では毎回誘われますから、
上記のような継続的な理由を予めお断りしておくのがいいかもしれませんね。

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