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失業保険を受け再就職を目指す!同じ会社に就く際の疑問について

思い切って会社を辞めて再就職!新しい仕事をいろいろ探してみたけど、やっぱり前の会社でもう一回頑張ってみようかな…と思ったことはありませんか?

一生懸命頑張ってきた仕事を辞める理由はいろいろありますが、辞めてから自分がいた会社の素晴らしさに気付くことも少なくありません。

そんな会社で働くことの誇らしさを再確認できたら、もちろん同じ会社に再就職したいですよね。

「でも失業保険でサポートを受けていたのにそんなことしていいの?」と疑問に感じている人もいるでしょう。今回はそんな疑問についてお話します。


失業保険で手当を受けて同じ会社に再就職できるか

「今まで働いてきた会社を辞め、失業保険で手当を受けたがまた同じ会社に再就職は可能か。」という質問は、結論でいうと可能です。たくさんの情報がネット上で散乱する社会ですから、「失業手当を受けると同じ会社には就職できない」といったことを耳にしますがこれは誤りです。

しかし実際に再就職を認めるかどうかは、アルバイトや初めての就職先と同じように会社が決定します。仮に会社側が「以前の勤務態度が良くなかったので不採用です」と決定すれば、事実上同じ会社に再就職できなかった、ということになります。これは失業保険等に関係なく、会社側が判断することです。

また、会社によっては社内規定として「退職した者の再就職は不可」としているところもあります。この規定がある会社に再就職したいという場合には、それは不可能だということになってしまいます。

同じ会社に再就職した場合失業保険の再就職手当はもらえるか

では、「会社を辞め失業手当を受けたが同じ会社に再就職した場合、失業保険から再就職手当は受けられるのか」と再就職した際にも疑問があがってくると思いますが、これはずばり不可能です。再就職手当の支給条件のひとつには「再就職日の前日までの失業手当支給残日数が三分の一以上の場合」と最低残日数が決められており、その条件に当てはまれば再就職手当を貰えると思ってしまいがちです。

しかしこの他に「一度辞めた会社に再び雇用されたものでないこと」という条件があります。したがって、離職後失業手当を受けてどんなに早く再就職が決まっても、それが離職前と同じ会社であれば再就職手当の受給対象にはならないということです。

「同じ会社に再就職が可能=再就職手当が貰える」ではありませんので、再就職してから失業保険の支給を考えている方は注意が必要です。

同じ会社に再就職して再び辞めたら失業保険はどうなるか

社会人とはいえ、完全に一人で生きているという状態でない限りは身の回りでいつ何が起こるか分かりません。一度離職し失業保険の手当を受け、以前と同じ会社に再就職したけれども、家族の急病や介護により「同じ会社で二度目の退職をせざるを得なくなった場合」についての失業保険はどうなるのでしょうか。

この疑問について言えるのは、失業保険の支給条件を満たしていれば二度目の離職を理由に手当の支給を断られることはないということです。したがって同じ会社の二度目の退職であっても失業手当を受け取ることはできます。しかし退職と再就職を何度も繰り返すと、故意に行っているのではないかと「失業手当の不正受給」を疑われてしまいます。これは再就職先が以前と同じ会社であってもそうでなくても同じです。

ですから、何度も退職し失業保険を受けるやむを得ない理由がある場合はその旨をはっきりと説明することが大切です。

同じ会社にアルバイトやパートとして再就職した場合は

ここまでお話してきた再就職という言葉の定義は「正社員として雇用される(正規雇用)場合」です。正社員として再就職し支給条件を満たした場合に受け取れる手当を再就職手当といいますが、対してアルバイトやパートとして再雇用された場合に受け取る手当を「再就業手当」といいます。では離職後再び同じ会社にパートまたはアルバイトとして再雇用された場合、再就業手当は支給されるのでしょうか。

すでにお分かりかと思いますが、答えはノーです。理由は再就職手当についての支給条件と同じく「一度辞めた会社に再雇用されたものでないこと」と決められているからです。これは離職前の雇用形態が正社員であっても、パートやアルバイトであっても同じです。

しかしハローワーク(職業安定所)が「失業状態」だと認める範囲内であれば、以前と同じ会社かそうでないかに関わらずアルバイトやパートで勤務しながら失業手当を受け取ることは可能です。一般的に「月に14日未満かつ週20時間以内」が失業状態と言われていますが、「失業状態」というものに法的な時間の規定がありません。

そのため最終的にはハローワーク(正確には公共職業安定所長)が失業状態であるかどうかの判断を行います。

余裕があるなら計画を立ててから決めるべきである

退職から再就職にかけての無給期間をつくってしまうのは不安なことですから、失業保険があることでかなり気持ちが楽になりますよね。しかし思わぬ選択肢を迫られたときは誰に助けを求めるべきかも分からなくなってしまいます。

失業保険については規定も多くあり、誰でも同じ期間に同じ金額を貰えるわけではないですし、内容によってはハローワークの数だけ決まりに違いが出てきてしまうかもしれません。何か少しでも気になることがあれば、管轄のハローワークで納得できるまで質問を持ち掛けてしっかり疑問を解消するべきでしょう。

今回は「同じ会社に再就職する場合の失業保険について」お話しましたが、まだ退職前の状態で時間や気持ちに猶予があるなら、退職後どのような仕事に就く予定なのか、失業手当を受ける必要書類等の把握ができているかなど、できるだけ退職後に不安を感じることがないように心がけることも大切です。

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