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アスペルガーが職場にいたら迷惑?理解されにくい発達障害の現実

2017.9.12

「発達障害」という言葉を聞くと、どのようなイメージが浮かぶでしょうか。会話がままならない、いつも落ち着きがなく急に騒ぎだしたりする、確かにそういったはっきりとした症状が一般的ではあります。

しかし、中には日頃接していく中ではなかなか気づかないアスペルガーという発達障害も存在します。

職場で迷惑がられるのではないか、バレたら仕事を続けられないのではないかと、カミングアウトできずに悩んでいる人もたくさんいるのです。

職場でアスペルガーだと気付かれたら迷惑がられる?

人間関係に悩んだり、人からのすすめで心療内科を受診してみたらアスペルガー症候群と診断された、という人も少なくありません。まさか自分が発達障害だったなんて予想もしていなかった・・・この発達障害は大人になっても気づかないケースも多いのです。

障害者への差別があってはならないとされる世の中でも、障害者では与えられる仕事が限られてしまうのが現実です。会社もボランティア精神だけでは続けていけませんから、生産性の高い人材を積極的に採用しようとするのは当然と言えます。そのためアスペルガー症候群であると自覚していても隠して働く人が多いのです。

もし自分が障害をもっているとばれたらクビになるのでは?そんな不安があるかもしれませんが、障害の有無で不当な扱いを受けることは許されません。障害者であることが発覚した途端に退職を勧めるような会社は、こちらから願い下げだと割り切る強い意志が大切です。

アスペルガーが職場で迷惑がられてしまう理由とは?

アスペルガー症候群が職場で迷惑がられる理由とは何があるのでしょうか。この障害にはいくつかの特徴があります。

人付き合いがうまくいかない

本人はフレンドリーな性格であっても、なかなか人との関係をうまく築いていけないという特徴があります。その原因は人の顔色から様子をうかがったり、場の空気を読むことができないからです。

周りはここでそれを言うべきではないと思っていることを言ってしまい場を凍りつかせたり、物事をはっきり言いすぎて相手を傷つけてしまったりします。しかしなぜ相手が怒ったのか、悲しんでいるのかがわかりません。

仕事をしていく上でチームワークは不可欠、そのため集団に馴染めない人を良く思わない人が多いのです。

言われたことしかできない

言われたことは完璧にこなせても、その先にある「ここまでやっておいてほしい」という相手の気持ちを汲むことができません。仕事では言われた事だけをやっていても怒られることってありますよね。「考えたらわかるでしょ!」と言われても、指示をされたことをやったのに怒られる理由がわからないのです。

一つのことに集中しすぎる

一度没頭し始めるとそれしか見えなくなってしまうのもアスペルガー症候群の代表的な特徴です。時間配分や作業効率などは全く考えられなくなりひたすらその作業にのめり込んでしまうため、視野が狭い、周りのことを考えられない人だと思われてしまう可能性があります。

なんで職場で迷惑がられてるんだろう・・・アスペルガーは自覚症状がない可能性も

最近職場で煙たがられている気がする、邪魔者扱いをされているけど原因がわからない・・・初めから自分で「アスペルガー症候群かもしれない」と気づけるとは限りません。医師の診察やカウンセリングを受けて初めて病名を知る人も多いのです。

またアスペルガー症候群は見ただけでは健常者との区別がしにくく、その症状も「ちょっと変わった人」と思われる程度の人もいます。アスペルガー症候群自体の認知度がまだまだ低いこともあり、周囲の理解を得にくいのが現状です。

自分が障害をもっていると急に言われてもすんなりと受け入れるのは難しいですよね。しかし今まで悩んできたことの原因がはっきりするので、気持ちが少し軽くなるかもしれません。「こんな事を言われた経験がある」「自分でもこれは当てはまっていると思う」確信が持てなくても、一度心療内科を受診してみたり、心理カウンセラーへ相談してみるのもおすすめです。

アスペルガー症候群でも働ける!うまく付き合っていくためのコツ

アスペルガー症候群でも働くことはできます。ただ働きやすい環境を作っていくためには、誰かのサポートが必要になります。

会社に障害の事を打ち明けるのはとても勇気がいります。辞めさせられないにしても、差別の目で見られるのではないかと怖くなりますよね。障害を隠したままでも働くことはできますが、隠している分、配慮してもらえることもないので精神的に辛くなってしまうかもしれません。

もし打ち明けると決めたのであれば職場全体に公表するのではなく、自分と直接関わりのある一部の人たちにとどめておいても問題ありません。アスペルガー症候群の特徴を伝え、「こういう風に指示をしてくれれば理解できる」と話しておくことで、お互いスムーズに仕事をすることができます。

障害者だとカミングアウトをされた側も、実際どのように接すればいいのか悩みます。どの程度の仕事なら無理なくこなすことができるのかわからないために仕事を任せられないこともあるのです。

「もしかしてアスペルガー?」無意識のうちに傷つけないために

これはアスペルガー症候群の疑いがある人に対して、健常者が気をつけなければならないことです。アスペルガー症候群になりたくてなった人はいません。健常者の何気ない一言が、相手を深く傷つけてしまう可能性があるということを忘れてはいけません。

発達障害というと先天性のものだというイメージがありますが、中には後天性の症例も報告されています。今までは毎日楽しく過ごしていたのに、いつからか周りの態度が変わってしまった、それはとても辛いことです。自分でも集中力がなくなってきたな、人付き合いが下手になってきたな、場の空気が読めずに誰かを怒らせてしまうことも増えてきたな、そう実感することがあるかもしれません。

テレビでもアスペルガー症候群について取り上げられていく機会が増えたことで、そうした異変を感じていた人々が「もしかして自分も」と気づくきっかけになることが増えました。しかしそれまで健常者として生きてきた人にとって「障害」という言葉はとても重くのしかかります。

そんな人に軽々しく「アスペルガーなんじゃないの?」ということが、どれだけデリカシーのない発言かどうか考えてみてください。

仕事をしているとストレスが溜まりやすく、ついイライラして嫌な言い方をしてしまったり余計なことを言ってしまったりしますよね。しかしそんな状況でも、言っていいことと悪いことの区別はしっかりとつけておくのが大人のマナーといえます。

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