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職場の後輩に好意を持ってしまったら、どう行動すべきか

職場にいる人を好きになる、そうした経験は、実は社会人として働いている人の半数近くが同じ職場の人を好きになったことがある、というデータもあるほど、身近なものです。

しかし、そもそも職場は仕事をする場、そこで色恋沙汰なんて…と考えてる人も根強く存在し、社員同士が好意を持つこと自体、よく思わない、そうした会社もあります。

もし、あなたが職場の後輩に好意を持ったとしたら――あなたはどう行動すべきなのでしょうか?

職場の後輩に好意を持つことは、珍しいことではない

どの恋愛でも言えることですが、こと社内恋愛においては、”成就=結婚、それ以外は破局”です。

別の場所を生活の拠点にしている人だったなら、破局の時点で二度と会わないようにすればいいのですが、職場の人が相手の恋愛は違います。

別れた後も顔を合わせなければならない、その苦労を皆考えているからこそ、職場の人に好意を持っても、恋愛感情まで高めることや、相手へのアプローチに繋げないよう、自制する人が多いのです。

とはいえ、例えば、後輩に頼られるうち、『この子を守りたい』と感じてしまい、その気持ちが堪えきれなくなることなど、いくらでも存在します。

事実、社内恋愛に至ったカップルの、当時の立場についてのアンケートを見てみると、上司:部下の関係、もしくは先輩:後輩という、どちらかが指導やフォローを行う立場だった、というケースが実に8割近くになるのです!

仕事が出来る人、そして自分をフォローしてくれる人に好意を持ちやすいこと、そして逆に、自分を頼りにしてくれる人に、人間は好意を持ちやすいのだと言えます。

後輩に好意を持っても安易に職場恋愛に持ち込むべきではない理由

単純接触効果という、心理学の言葉があります。

これは、端的に説明すると”一緒に過ごす時間が長い人に対して、人間は好意を持ちやすい”という心理現象を表すものですが、職場恋愛においては、まさに、この人間としての深層心理の働きからも、好意や恋愛感情に至りやすいのです。

しかし、その好意をあからさまに表すことは、決して褒められたことではありません。

何しろ、ビジネスという場に好意を持ち込むと、大抵の場合、マイナス効果を生む可能性のほうが高いからです。

恋愛感情を抱いた後輩に対し、告白して玉砕した時――あなたは、それ以降も、これまでと変わらない態度で接することが出来るでしょうか?

そして告白してフッたほうの後輩にしても、これからも同じ態度であなたに接することが出来るでしょうか。

どんなに綺麗事を並べても、これは「NO」であると言わざるを得ません。

好意を抱いている人に対して、人はどうしても、甘くなったり、手助けをしたくなるものです。

これは、自分に対していい感情を持ってもらいたいという、いわゆる下心が働いているからです。

しかし、その気持ちが儚く散った後は「どんなに良くしてもリターンがないのなら」という気持ちになり、それが態度に現れます。

そうなると、後輩も、そして自分自身も働き続けるのが辛くなるだけです。

職場の後輩に好意を持ったらまず○○な先輩としての地位を築こう

現在では、こうしたデメリットばかりがクローズアップされ、職場恋愛に至る人が少なくなっている、と言われています。

では「職場恋愛は絶対すべきでない」と結論付けるのか、というと、そんなことはありません!

職場恋愛において一番問題なのは、”他の恋愛よりもリスクがあることを承知し、慎重に進めるべき”ことであり、真剣に相手に好意を持っているならば、無理にその気持ちを諦める必要はありません。

そんな時に、一番に注意しなければならないのが、「相手以外に自分の好意が漏れてしまうこと」だと言えます。

例えば、自分の下に後輩が何人もいるのに、特定の相手にだけ懇切丁寧に指導をする――これは、相手にとっても、そして周囲にとっても好意の押しつけとしか映りません。

むしろ、「仕事の面では、公平に接すること」が出来る自信があれば、職場恋愛に踏み込むのもいいでしょう。

好意を持っている後輩に対しても、悪い所はしっかり指摘する。そして、対象外の後輩に対しても、良い所をしっかり評価する。

こうした公平性を持って仕事を進める人こそ、「信頼できる先輩」となり、やっと相手の好意の範疇に入れるのだ、と考えて下さい。

職場恋愛にとって、一番注意すべきなのは周囲からの目線

多くの人は、周囲(特に女性)の察する力を甘く見ている傾向があります。

ちょっとした仕草の違い、話しかけ方、ボディタッチ、そしてアイコンタクトなどをし合う二人に対して、敏感に反応します。

そして、他人の嫉妬ややっかみで起こり得るリスクをもまた、軽く考える傾向があります。

それは、あなたがその人(嫉妬する人)に好かれているから、ではありません。

嫉妬する人以外の人が恋愛していることに対して嫉妬しているのです。

こうした人に気取られてしまうと、何かと槍玉に挙げられたり、刺々しい態度を取られてしまい、うまく行きかけている恋愛に、大きな影を落とすことになります。

加えて、どちらかがミスをした時には、必ず「職場で恋愛なんて浮ついたことをしているから」という陰口も叩かれる可能性も否定できません。

以上のことを踏まえ、”職場では決してそれと分かるようなアプローチをしない”、これが守れる自信がなければ、あなたは職場恋愛に向いていない人なのかもしれません。

職場では先輩・後輩の立場を崩さない。それが職場恋愛の秘訣!

職場の人に好意を持った時、そしてそれが後輩で合った時には、必ず、他の人に好意が伝わらないよう、細心の注意を払いましょう。

そして、意中の後輩に対しては、職場以外の場所でじっくり仲を深めていく方法をとるのがベストです。

職場においては頼もしい先輩、その立場を守りましょう。

例えば飲み会やランチに誘い、ここで個人的な連絡先の交換を軽く持ちかけてみて、相手が喜んで教えてくれるならば脈あり、そうでない時にはさっと身を引き、後を引きずらないようにしましょう。

連絡先を聞かれた、ぐらいは、よくあることですから、それがその後のお互いに何か不利益が出ることも特にありません。

もしプライベートの連絡先を聞けたとしても、親しくなろうと必死になりすぎるのは禁物です。

むしろ、それまでの雑談で得た、相手の情報を元に、例えば「この間言っていたCDに興味があるから、よかったら貸して欲しい」と接点を持つぐらいに留め、毎日の挨拶を送ったり、返事がないのに連続してメッセージを送るなどは控えましょう。

文字の挨拶を送るぐらいなら、朝、職場で会った時に笑顔で言葉での挨拶をするほうが、ずっと好印象です。

あくまで、そこは職場。

ならば先輩として、職場では頼れる姿を見せることが、好意を持った後輩への一番のアプローチであることを、どうぞお忘れなく…。

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