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上司の機嫌が悪いと怖い、激しい気分の変化についていくには

それはあなたの想像ではありません。上司は歯が生える前の子どものように、警告なしで、説明のつかない、ほんの些細なことによる気分の急変を起こします。彼らは朝は陽気で魅力的な人だったかと思うと、午後には機嫌の悪い荒れ狂う雄牛に変身します。

あなたの上司が小さな子供の誕生会よりも気分の変化が激しいなら、勇気を出してジキル博士とハイド氏を手なずける準備をする必要があります。

激しい気分の変動を起こす、機嫌の悪い上司について行くのは大変です

あなたの上司は定期的に気分の変化を経験し、特に理由もなく突然イライラし、否定的になり、または孤立することはありますか?特に過酷でストレスの強い環境では、こうしたことは珍しいことではありません。しかし機嫌がよいときと悪いときの落差が激しい上司と一緒に働くのは大変な苦労を強いられます。

気分にむらのある上司は、機嫌が良くなったり悪くなったり、頻繁に予期せぬ変化が起こります。ある瞬間に機嫌がいいと思ったら、次の瞬間には突然機嫌が悪くなっています。状況やその日によって、他の人と関わろうとしなかったり、または態度が悪かったり、他の人と対立したりぶっきらぼうだったりします。

常に機嫌のよい傾向のある上司と比べて、機嫌の悪い上司は、自分の気分とそれが他人に及ぼす影響に無頓着なのです。彼らは否定的な行動を反省し、自己修正する機会を見過ごしています。

感情の起伏が激しい、機嫌の悪い上司を生み出すものとは

混沌としていて大きなプレッシャーがかかる職場は、不機嫌な上司を産む土壌です。朝は明るく陽気な上司だったのに、午後4時には悪魔のような人物に変身して、まごつかされることもあります。

不安などから来る不機嫌さは、押さえつけるのが難しいものです。不機嫌な人というのは、コップは半分空っぽだ、アイデアのないのがいいアイデア、というそもそもの悲観主義者もいれば、プロジェクトが予算を超過した、製品がリコールになった、会議が長引きすぎたなど、特定の環境の元でのみストレスを感じる人もいます。後者ははるかに対処しやすい状況です。

不機嫌な上司は昔からずっといましたが、リーマンショックが「不機嫌を生む機会」を急増させるきっかけになりました。企業が贅肉を落としてスリム化すると、上司は少ない労力で高い成績を維持することを残った従業員に求めるという、あまりうらやましくない立場に置かれました。年功序列は崩れ、いくら長く働いていても昇進できない人も出てきました。あらゆるレベルの管理職が追い詰められていると感じていて、誰もが機嫌が悪くなってもおかしくない状況にあるのです。

激しい機嫌の変動を示す上司は会社全体に悪影響を及ぼします

突然機嫌が悪くなるのは、ごまかしの手段でもあります。欠点、知識不足、失望などを隠そうとする人は、自分の能力不足をごまかす方法として、わざと不機嫌に振る舞うことがよくあります。

また生まれつき陽気で楽観的ではない、そういう性格の人だという場合もあります。

何が原因であれ、上司の気分があなたの仕事に悪影響を及ぼす可能性があることはよく認識しておくべきです。2人以上の人が緊密に接触している場合、上司など、グループ内のより上位のメンバーの感情的な傾向を、他のメンバーは知らず知らずのうちに取り入れてしまうものです。これはよく起こることで、感情的伝染として知られており、従業員を不安定にし、集中力を削ぎ、生産性や全体的な成績に深刻な影響を与えます。

人間は環境の生き物であり、職場の全体的な調子や気分を設定する上で、上司は重要な役割を担っています。上司が明るく、いつも熱意を見せているなら、従業員はそれに従う傾向があり、幸せなチームは、不満を持っているチームに比べて、しばしばより質の高い仕事をします。従業員が上司のストレスや気分の変化を感じると成績が低下することがよくあります。

仕事を辞める人は、ほとんどが会社のせいではなく上司のせいで辞めることから、上司が自分の気分とそれが従業員に与える影響を認識することが非常に重要なのは間違いありません。

上司の機嫌の変化をキャッチできるようにしましょう

良いニュースは、何があなたの上司の気分の変化を引き起こすのかを特定できれば、「機嫌レーダー」を開発して気分の突然の変化に対処できるように準備できることです。

上司に近づく最適なタイミングを計りましょう。朝はたいてい機嫌がいいのか、それとも朝から上司の頭の上には暗雲が立ちこめているのか、昼食後や休憩中はましになるのか、気分の変動パターンを調べて、いつ上司に近づけばいいのか最適なタイミングを特定しましょう。

もし後回しにして構わないなら、タイミング悪そうだと思ったら、承認を求めにいく誘惑に抵抗しましょう。

機嫌の悪い上司のなるべく近くにいる人と知り合いになり、その人から「気分メーター」の情報を聞き出し、また自分の持っている情報も提供して下さい。上司のアシスタントなど最も近くにいる人は、しばしば現在の温度と長期見通しについて、最高の気象予報士です。そうした人とはできるだけ懇意にして、機会があれば逃さずに助けてあげて、助言に対する心からの感謝を示してください。

あなたが歯止めになって、職場の雰囲気の悪化を防いで下さい

上司の気分の振り子がダークサイドにスイングするとき、あなたはバランスのビーコンになってください。上司が機嫌が悪くなりそうだと見たら、あなた自身がリラックスして、自己抑制が効いているところを見せることで、上司を早く元に戻してあげることができます。

機嫌の悪さはたいていは長続きしませんから、自分も同じように反応してはいけません。さもないと職場全体に波及していくことにもなりかねません。

このタイプの上司の元では、感情はすぐに伝染していくものですから、あなた自身が感情的に引きずられてしまわないように気をつけることが大切です。

上司との間に、ある程度信頼関係があると感じているなら、健全な距離を維持しながら、手助けを申し出てもいいでしょう。ただし上司の問題に同情心を示すことは結構ですが、きちんと一線を引いて、あまり深く立ち入ったり、仕事に支障が出ることまではやらないでください。上司を甘やかしたり、不適切な振る舞いを大目に見れば、あなたの生産性の低下につながります。

健全な距離を保つことができれば、一定レベルのプロに徹した相互の支援や友情は有益なものです。あなたの上司の気分の変動の引き金を突き止めることで、凪の時間のほうがずっと多くなります。それが穏やかな航海のコツです。

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