職場では独身女性が一番意地悪をされています
職場のいじめの対象は、特定の人口グループに限定されません。
しかし、2007年のある研究によると、職場で意地悪されるのは、10人のうち約6人が女性です。
さらに、標的になり、法的措置を求める人達の話を聞いてみると、30代以上の独身女性(その多くはシングルマザー)が職場で最悪の形のいじめを受けていると分かりました。
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独身女性が職場で一番意地悪される理由について
悲しいことにそれは納得がいきます。虐待に近いいじめをする人は、しばしば脆弱な人を嗅ぎ分けるコツを身につけているからです。そして標的になりやすい人を見てみれば、人口統計学上、子育てをしている独身女性よりも脆弱なグループがあるでしょうか?
彼らは子どもの世話と仕事をかけ持っているわけです。忙しくてそのスケジュールは分刻みです。また、経済的にも苦労しています。父親が子育てに関わっていない場合は特にそうです。
子どものいない未婚の女性は、仕事を辞められないほど経済的に追い詰められてはいませんが、それでも非常に脆弱です。女性は一般的にまだ男性に比べて賃金が低いままです。結婚が破綻した人達は人生の遅い時期になってから労働市場に再び入ることになります。いずれにせよ、彼らは職場でいじめを受けた時に頼れる人がいないのです。
職場で独身女性が意地悪されるのは一種の文化
職場のいじめと女性の関連は、女性が男性よりも頻繁に標的にされていることを示す調査データから、女性同士の意地悪に関する複雑なトピックに至るまで、多面的です。2014年の調査によると、男性は女性よりも他人をいじめ、女性が最もいじめの標的になっています。
男性は加害者の69%、女性は31%を占めます。 男性がいじめる相手は、女性が57%、男性は43%です。女性がいじめる相手は、女性が68%、男性は32%です。全体的に、女性はいじの標的の60%、男性は40%です。
女性は職場で他の女性からぞんざいな扱いを受けると、それによって過度に傷つくことがあります。それが例えば看護のような女性が支配的な職業が、陰湿な新人いじめの文化を持っていると言われる所以でもあります。
これはまた、平均的に、女性は男性よりも自分の行動を自覚しているに違いないことを意味します。他人をいじめる女性は、同じように行動する男性よりもシビアに判断されるのは不公正ですが、それが普遍的な現実なのです。
独身女性だからといって、職場で意地悪されるいわれはありません
私は「身の程知らずだった」私は「神経過敏だった」私は 「無能だった」。職場で上司に意地悪をされ、自分に言い聞かせている人が多くいます。いじめを自分のせいにしてしまうのです。しかしトイレですすり泣く前に、忘れないでください、上司や同僚のそのような行動を正当化することを、あなたは何もしていません。
「大したことはない」と問題にしないのは簡単です。特に、社会が被害者の経験を軽く見るために社交的な態度を取る時には。しかし労働者の75%もがいじめを経験するか、目撃しています。いじめはすべての人が標的になり得ますが、最も苦しむ人は他の形でも不利益を被る傾向があります。
標的の多くが女性であり、加害者の多くが男性ですが、さらに、階級、性同一性、性的指向、および障害などのアイデンティティが絡んでくると、いじめが起きる可能性はさらに高まります。特に仕事を失うわけにはいかないという人にとって、現実は厳しいものです。
私たちの文化は、まだ職場のいじめを真剣に受け止めることを学んでいません。政府も、職場もです。社会がいじめを可能にしているので、標的にされた人の80%以上が仕事を失います。一方加害者で職を失うのは20%未満です。
被害者が逆に責められる理不尽な社会
私たちの社会は、女性や、特に自らを女性と思う人達に、自分の人生の経験を無視し、権威に譲歩するように教えます。その権威はしばしばシスジェンダーの男性の形を取ります。
これは、ヘテロ男性支配社会の昔からの伝統の一部です。そこでは男性的で規範的な権力制度を維持するために、女であることが一貫して過小評価されているのです。
私たちの社会は、加害者がやったことで、被害者を非難するのが好きです。いじめの標的になる人も自分が何かをしたからこうなった、または何かをしなかったからこうなったと、いじめを自分のせいにしがちです。職場でのいじめについてよく言われるのは、加害者は自分よりも仕事ができて、親切な、または人に好かれる人を標的にするということです。
しかし、これらの誤った正当化は、いじめられた人がいじめを誘発する何かをしたことを暗示します。そんなものは全くの嘘っぱちです。標的になった人が同僚や上司のいじめを招いてるなどということはないのです。
いじめと戦うのは旧態依然の文化と戦うこと
いじめと戦うのに一番有効なのは、きちんとした記録を取ることです。日付、時間、場所、行動、証人のような具体的な詳細を書きとめ、また何がどのように言われたのかも書きとめます。感情ではなく事実が雇用主を揺り動かす傾向があります。会社に組合があれば、まずはそこに相談します。そうでなければ会社の外部に助けを求めることになります。
同僚とも話をしてみましょう。自分に何が起きてるのか、周りが何も気がついていないと思いますか?あなたが助けを求めないので、周りの人もうかつに声をかけられないのかもしれません。同僚と話をすることは、いじめを和らげるのに役立つでしょう。
同僚にもいじめられたか尋ねることを考えてください。苦しんでいるのは自分だけではないかもしれません。
私たちは頭を下げて一生懸命働けば、すべてが良くなると期待する「つべこべ言わずに我慢しろ」という職場文化を信じるのをやめる必要があります。
仕事に行くのが命がけであってはなりません。上中流の男性社会に無理に自分たちを合わせる必要はないのです。