鬱病で仕事できない人必見!お金に関わる制度について
生きていくにはお金が必要と分かっていても、やる気が起きず行動できない人もいますよね。
鬱病になると仕事以外のことも億劫になり、娯楽や趣味も楽しめず、生活面やお金の面で苦しむことが多くなります。
息抜きさえ面倒になってしまう鬱病は、「仕事できない」と思うほど無気力になるので国の制度でやり繰りする必要があります。
今回は、「鬱病でお金の不安がある人に伝えたい。お金の制度について」紹介しますね。
このページの目次
仕事できない…鬱病になるとお金の不安が大きくなる理由
個人によって症状は異なりますが、鬱病になると以下のような症状に陥ります。
- 落ち込みやすくなり気分が下がったままで、希望が持てなくなる「抑うつ状態」
- 集中力や理解力、判断力が低下し、仕事の能率が下がる「思考力の低下」
- 今まで楽しかった趣味も面倒になり、何をやっても気分が晴れず不安な状態が続く「意欲の低下」
- 眠れなかったり、ずっと眠かったり、寝た気がしなかったりと安定した睡眠がとれない「睡眠の異常」
- 意欲の低下で食べる気が起きなかったり、不安な気持ちから異常なほど食べる「食欲の異常」
- 性欲がなくなり、月経や勃起障害になる「ホルモンバランスの異常」
- 疲労感が取れなくなり、身体が異常に重く感じる「疲労・倦怠感」
上記の症状の中全てが起きるわけでなく、頭痛など記載していない症状が多くなる人もいます。
しかし、共通して起こるのは、倦怠感や意欲の低下、抑うつ状態が大半です。
この状態で、仕事ができるかと言うと能率が下がっている状態で仕事が十分にできません。
こうなると、病院に通院する必要があるため、病的休暇や退職などを選択しなきゃいけなくなります。
仕事が出来なくなったうえに、自己完治できるものではないので週に1回など通院する必要があります。
通常の生活+家賃などの支払い+通院費や薬代を、仕事を休んだ状態で出費することになるので、お金の問題は尽きなくなるのです。
鬱病が原因で仕事できない場合は、お金の対策が重要です
仕事ができなくなった状態で支払いだけが増えるのは、不安ですよね。
通院することになった時は、以下の制度を利用することが出来ないか、確認をしてみましょう。
①有給休暇
勤務年数と会社の規則によって異なりますが、長く勤務していると有給休暇が取りやすく、日数も多くなります。
日数が少なくても、体に異常を感じた場合は、有給休暇を貰って病院に相談に行きましょう。
病院で診断書を貰うには、相談して1回で貰う事も出来ますが、通常は何回か通う必要があります。
待ち時間が長かったり、平日のみの場所が多いので、有給休暇で行くことをお勧めします。
②傷病手当金
- 病気や怪我が原因で仕事に行くことが出来ない
- 連続3日休み、合計4日以上休みを貰った
- 休業中、無給であること
上記の3点に当てはまる人は、傷病手当金を受けることができるかもしれません。
申請後すぐに適応されることが多く、給料の3分の2を支給してもらえるので手当は必ず貰っておきましょう。
有給休暇を使った場合は、「連続3日休む」に含まれないので、有給休暇を使い切った後連続で休んだ場合などをカウントするようにしましょう。
③労災認定
職場が原因で鬱病になった場合は、労災認定を受けれるかもしれません。
労災が認定されると、給料の80%を貰うことが出来るので、職場が原因だと思う場合は必ず確認をしておきましょう。
傷病手当と一緒に受け取ることは出来ないので、労災が認定されると傷病手当が返還する必要があります。
労災認定は適応されるのに半年〜1年掛かる場合があるので、傷病手当と同時に申請して、認定されるまでの繋ぎにすることをお勧めします。
鬱病による失業ははお金の制度で、仕事できない負担を軽減しよう
鬱病によって仕事への意欲が低下し、どうしても働けなくなり、退職をする人もいますよね。
退職してしまうと、上記で紹介した労災認定や傷病手当金、有給休暇を受けることが出来なくなります。
有給休暇を使い切ってから辞めるという方法もありますが、有給休暇も日数に限界があります。
退職後は、退職後に適応される制度を利用してお金への不安を減らしましょう。
①失業保険
失業手当とも呼ばれている制度で、加入期間や年収によって受給金額や期間が異なります。
働きたいと思っている人に対して支給される制度ですが、鬱状態で働く気が起きない場合もありますよね。
そういう場合は、支給時期をずらすことができる「受給期間の延長」と言う制度があります。
離職後1年を超えると受給できなくなる手当を、最大3年間引き延ばすことが出来るのが受給期間の延長と言う制度です。
手続きは、離職翌日から30日以降の1カ月以内で、ハローワークに行って申請を行います。
給付期間が増えるわけでなく、期間を先延ばしにする方法ですが、念のために延長する方法も覚えておきましょう。
②自立支援医療制度
鬱病で通院をしていて、長期間の治療が必要だと言われた人が対象になる制度です。
健康保険加入者の医療費は、3割負担になっていますが、この制度が適応されると1割になります。
入院や保険外治療は対象外になりますが、保険内治療で長期間通院をする場合は申し込みをしましょう。
申し込みには、厚生労働省のホームページに詳しく書いていますが、医療機関や役所で申請書を貰う必要があります。
通院中の方は、申請することを医師に伝え、診断書を貰いましょう。
③求職者支援制度
働く意欲が出てきたら、求職者支援制度を利用しましょう。
求職者支援制度は、ハローワークで行われている職業訓練を無料で受けることが出来る制度です。
ハローワークに休職の申し込みをしていて、失業保険を受けておらず、支援を受けるべきと認めた人が支援を受けることが出来ます。
支給条件は、世帯全体の収入が25万以下で金融資産が300万以下、本人収入が8万以下で、訓練に全て出席していることです。
世帯の中に同じ制度を受けている人がいる場合受けれなかったり、失業保険を受けている期間が対象外になるので注意してくださいね。
支給条件を満たすと、受講給付金として月額10万円が支給されます。
条件が細かいですが、復帰するための訓練を受けつつお金をもらうことが出来るので、復帰を考え始めたらハローワークで制度を受けることをお勧めします。
鬱病は長期戦?医療制度を使えば負担を減らすことが出来る!
鬱病の治療は、心のケアが必要なために長期戦になることがほとんどです。
長期戦になると、通院中の医療費や薬代も長期で支払うことになり、お金の不安は増すばかりでしょう。
また、身内で鬱病の人がいる場合は、医療費分も稼ぐ必要があるので大変ですよね。
以下は、医療関係の制度で見てほしいものです。
①高額療養費制度
医療費のせいで負担が大きくならないように、厚生労働省は医療機関や薬局の窓口で支払う金額の上限を決めています。
健康保険か国民健康保険などに入っている方が1か月の上限を超えた場合、高額療養費制度を受けることが出来ます。
所得や年齢によって、上限額は異なりますが、事後に手続きをすることも可能なので上限がいくらなのか調べてみましょう。
国民健康保険窓口や保険証に書いている場所に問い合わせをする方法もありますが、役所の窓口で聞くことも可能です。
申請には、領収書が必要になるので、捨てないように注意しましょう。
②医療費控除
年間医療費が10万円を超えた場合、一部返金されるのが医療費控除です。
治療や入院、検査や市販薬を含む医薬品、病院への交通費などが医療費に含まれています。
確定申告を行い、添付資料として領収書を貼り付ける必要があるので、捨てないように注意しましょう。
交通費の領収書がない場合は、日付と金額をメモする必要があるので忘れないようにしてくださいね。
③精神障害者保健福祉手帳
生活に支障をきたすほどの精神疾患を持っている場合に受けることが出来る制度もあります。
6ヶ月以上の通院と、1級〜3級に分けた精神障害等級と診断されている人が手帳を受け取ることが出来ます。
手帳を受け取ると、NHK受信料・軽自動車税の減免や、所得税・住民税・相続税の控除などを受けることが出来ます。
医療費が安くなるわけじゃありませんが、お金の負担を減らすために役所の窓口で申請書を提出して審査を行ってもらいましょう。
通院中のお金の不安は、制度で軽減させましょう!
鬱病の他にも、特定の条件で鬱状態になる「適応障害」もありますね。
どんな症状だとしても、仕事ができないほど辛くなった時は病院に行くことをお勧めします。
病院で鬱病と診断された場合は長期戦になることが多くあります。
場合によっては、長期休暇を貰う必要もあるので、職場の規則等を見ておきましょう。
職場の制度の他にも、医療制度や退職した場合の制度もあります。
重度の鬱病になった場合は、生活保護を受けることも出来ますが、出来れば完治させたいですよね。
お金の不安は、鬱病で一番重視されている「ストレス」の1部になるので、軽減させる必要があります。
減ってしまった収入や増えてしまった支払いが、ストレスとなり症状が悪化させてしまうと治療の意味がないので制度をうまく利用しましょう。
健康な時と同じ条件に戻すことはできませんが、少しでも負担を減らせるように役所や医師に相談して今の自分に合う制度を調べてみてくださいね。