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職場の空気が重いと、あらゆるマイナスの効果が出てきます

敵対的または機能不全の職場環境は、空気が重いと感じられ、社員にとって働きづらいだけでなく、会社のイメージまで損なってしまうこともあります。

社員の成績は上がらず、会社の利益が減ってしまうことにもつながります。

こうした雰囲気を作る要素には、社員に自律性がどれくらいあるのか、上司がどのくらいの頻度で社員を褒めるかなど、あらゆることが含まれています。

空気が重い職場では、社員の士気も下がってしまいます

社員の士気が低いと、会社の成功はあっという間に崩れてしまいます。社員の士気は、社員が職務をどのように感じているか、同僚や上司との関係など、社員の満足度全体を指します。職場の雰囲気がネガティブだと、信頼とコミュニケーションの崩壊を招き、社員が一緒に協力して働くことができなくなってしまいます。士気が低い職場では、社員がイニシアチブを取ったりアイデアを共有したりすることが少なくなり、会社から技術革新の芽を摘み取ってしまいます。

職場のパフォーマンスは、社員が関心を持たれていない、または正当な評価を受けていないと感じると自然に低下します。欠勤や遅刻の率は上がり、社員はどれだけ一生懸命働こうと無駄だと思い、最善を尽くすことをやめます。社員は、意思決定に関われなかったり、十分な情報や支援が受けられないと感じる、意欲を失ってしまいます。緊張した、あるいは抑圧的な職場環境では、社員は単純に不愉快な雰囲気の中では仕事に集中できないと感じ、自然とミスも多くなってしまいます。

空気が重い職場の雰囲気、それは顧客にまで伝わってしまいます

たとえ転職が厳しく、給料が下がるとしても、不満を抱える社員はすぐに会社を辞めていきます。そして一番最初に退職するのは最も優秀な社員です。彼らはふさわしい扱いを受けていないと感じ、別の仕事に就くチャンスも多いからです。

2011年に実施された調査では、労働者の71%が仕事にやりがいを感じておらず、高学歴の社員になるほどその傾向が高いことが示されました。結果として、会社には最も能力の低い社員が残ることになり、そのような不安定な職場環境では、新しい社員も集まってきません。社員の入れ替わりが激しいと、継続的に新入社員を訓練するコストのために、会社の収益性も低下してしまいます。

最終的には、ネガティブな職場環境の影響は顧客にまで波及します。機能不全の職場では、緊張を隠すことは難しく、社員のやる気のなさ、または仕事を嫌がっているという事実はすぐに顧客に伝わってしまいます。これは顧客に不快感を与え、もし選択肢があるなら、社員が満足している会社に乗り換えるでしょう。不満を持つ社員は顧客サービスの質も低下します。なぜなら最高の仕事をする意欲がなく、自分が仕事に必要とされていないと感じていて、無意識のうちに同僚ではなく顧客に不満をぶちまけているかもしれないからです。

空気が重い職場からは会社の収益は生まれません

良い職場の雰囲気は成功につながります。よい職場が、会社の収益と存続に欠かせないのには理由があります。簡単な話です。よい職場では社員の業績は上がり、顧客サービスがより良くなるからです。

残念ながら、多くの企業が社員を巻き込んで職場の雰囲気を改善する措置を講じていないため、職場から重苦しい空気を一掃できずにいる会社も多くあります。しかし企業がより良い職場環境を作り出すために雰囲気を変えることができる多くの方法があります。

一番に考えるべきことは、社員に声を与え、社員による社員のための職場作りをすることです。社員中心の職場を作る、そうした職場に作り直すことは、収益の伸びを高め、顧客満足度を向上させるため、長期的にはより多くの成功をもたらすことになります。職場の悪い雰囲気は会社に損害を与える可能性があること証明されています。

解決への第一歩は社員との直接対話

リーダーが情報を伝えなかったり、恐れによって指揮、統制、支配しようとすると、しばしば職場の雰囲気は悪化します。態度の善し悪しは個々の社員の責任ですが、不満を感じている同僚はしばしば同じ行動を取ります。それに気がつく前から、そうした悪い雰囲気は醸成されています。悪い雰囲気を一掃する必要があります。

仮定を元に行動することは出来ないので、社員と会話をすることが必要です。たとえ自分のことでも、忌憚のない意見が聞きたいと伝えます。直接質問をして、「何が起こっているのですか?どうしてこういう行動を取っているのですか?」とはっきり尋ねます。よく話を聞いて、社員が何を本当に必要とし、望んでいるのかを探ります。サービス残業をさせられているのか?無力感を感じているのか?信頼の欠如があるのか?非現実的な目標が設定されていたり、厳しすぎるルールがあるのでしょうか?

解決策を探る前に、なぜこのような環境になっているのかを理解する必要があります。時にはこうした単純な会話を行うだけで、変化が起きることもあります。

職場の雰囲気を改善するために管理職が行動しましょう

否定的なオフィスの雰囲気を肯定的な雰囲気に変えるのは、普通は一晩でできることではありません。1つの戦略は、退職が多い理由を解明することです。退職時の面接プロセスを設け、なぜ社員が離職するのかを分析しましょう。加えて今いる社員の意識を考慮することも、職場の雰囲気を改善する上で非常に重要です。

社員の不満は、コミュニケーション、フィードバック、認識の欠如から起きるものです。社員は自分に何が期待されているのか、それらの期待にどれだけ応えられているのかを知りたいと思っています。また期待に応えた時、それ以上のことをしたときにはそれを認めてほしいのです。

雇用主は、ネガティブな雰囲気の兆候に敏感であるべきで、積極的にポジティブな雰囲気を醸成していくことが重要です。社員満足度調査は、何をどのように改善すればいいのかを知るための素晴らしいツールです。

また、自分も参加する小さなフォーカスグループを作り、どうしたらネガティブな雰囲気をポジティブなものにできるか、より深く理解するのも1つの手段です。問題を理解したら、あとは実行あるのみです。

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