仕事のお悩み解決所

上司に仕事できない同僚の相談をする前にやるべきこと

仕事できない人の存在は、しばしば職場で軋轢を生じさせます。多くの場合上司や管理職は、部門リーダーの介入を必要とするレベルに深刻化する前に、従業員が自ら問題をを解決することを期待しています。

仕事できない同僚のせいで自分の負担が大きくなっている場合は、上司に相談する前にまず自分で問題解決を試みて下さい。その方法はいくつかありますが、同僚と率直に話をして、ちゃんとした仕事をすることの重要性を認識してもらうことが基本です。

仕事できない同僚はどんな人か、上司に相談する前に

学校を卒業したら、もうチームで何かに取り組むことがなくなるということはなく、会社に入っても、集団的な目標を達成するためにチームで働くことになります。時には、それは予算編成に取り組むことであり、また別の時には大きな会社全体のプロジェクトの、細分化された個々のプロジェクトに取り組むことを意味します。

いずれにせよチーム全体の成績はチーム内の個人の影響を受けます。個人的にいかに良い成績を上げようと、プロジェクトやあなたの評判はチームメイトによってプラスまたはマイナスの影響を受ける可能性があります。

頭が良く、才能豊かで、経験豊富なチームメイトがいれば、その人達に支えられて、あなたの業績も上がることになりますが、一方であなたのチームに仕事のできない同僚がいれば逆に足を引っ張られることになります。

ここで「仕事できない」とは、多くのことを意味することがあり、多くの場合は軽蔑的なフレーズとして使用されますが、この文脈では、同僚が何か間違ったことやとんでもないことをしでかしたということではありません。彼が怠け者であるとか愚か者であることを意味するのではなく、経験や能力が不足しているために、適切なレベルで行動することができないということです。

上司のところへ行く前に、直接仕事できない同僚の相談に乗りましょう

チームとして良い仕事をするためにまずやるべきことは、チームの全員がプロジェクトの目標をきちんと分かっていることを確認することです。まず、チームの全員がそれぞれの責任、それを実行するために必要な努力とスキルのレベル、そして達成しなければならない目標を、すべて認識していることを確認する必要があります。

もし自分の能力不足を自覚している同僚がいたら、その同僚のためにそれをはっきりさせた方がいいでしょう。その仕事の責任を負う準備ができておらず、能力が不足しているというのであれば、それを自覚してもらって、プロジェクトから外れてもらうのです。

同僚が仕事に圧倒されていているけれど、何らかの理由でプロジェクトから外せないという場合は、同僚が責任を果たせるように手助けし、指導してあげましょう。時には、1対1で腹を割って話し合い、問題をあぶり出すだけで、軌道に戻してやることができます。

仕事のできない同僚が、自分の成績がグループの他の人たち比較して低いことを理解していない場合は、彼の後ろ盾になって手助けしてあげることができます。「大変だね、もし壁にぶつかったら、言ってくれれば僕にできることは何でもするから」と声をかけてあげましょう。

上司と相談して仕事できない同僚のスキルアップを図ります

仕事できない同僚はどんな仕事がいちばん苦手なのかをはっきりさせましょう。ITが苦手なのか、作業プロセスの理解に問題があるのか、それとも単に注意散漫なのかをよく観察しましょう。特に細かく記録を取る必要はありませんが、具体的に何が悪いのかを話し合うときのために、きちんと指摘できるようにしておく必要があります。

自分でもよくなりたいと思っている同僚と話をして、その人が仕事を理解したり、全体的な成績を向上させるために、自分に出来ることがないか尋ねてください。これは自分が長く勤めている社員で、同僚が比較的新人の場合、特に役立ちます。1人の従業員が仕事ができないことが部署に及ぼす影響と、その従業員の会社における地位に及ぼす影響を説明します。

個人的に手助けしてあげても、それでは十分でないようなら、同僚の成績向上のためにさらなる手段を講じる必要があります。例えば上司の許可を得て同僚が苦手としていることの講習を受けることを勧めたり、オンラインで相談することを勧める、または知り合いの業界の専門家を紹介するなどがありえます。アルバイトなどを彼につけて、簡単な仕事を受け持ってもらうこともできます。

頭を柔らかくして問題の解決策を探しましょう

チームの中で割り当てられた役割が、その人でなければできないものでないなら、仕事の交換を妨げるものは何もありません。チームメートの1人が背景調査が苦手なのに、その仕事を割り当てられているとしましょう。そして他にその仕事を得意とするチームメンバーがいて、その人に割り当てられた複雑な計算を要する仕事を「仕事のできない人」が得意とするなら、それぞれの能力を最大限に生かすために仕事を交換するだけです。

チームとして協力してお互いの強みと弱みを理解してください。そして、全体計画に支障がない限り、可能な限り最良の結果を得るために柔軟に対応することは何の問題もありません。

そうした交渉をする時には、基本的に遠慮もいらないし、オープンに話せばいいだけですが、丁寧に、かつプロに徹して話すことが重要です。その人の能力を判断したり侮辱したりするのではなく、それは改善できることなのだと話し、協力して互いに合意できる解決策を見つけてください。

足を引っ張る同僚から自分を守ることも大事

仕事のできない同僚は他の人の仕事にも悪影響を及ぼします。監督者はチームプロジェクトを評価する時に、個人個人の貢献ではなくプロジェクト全体を見て評価を下しますので、個人的に話し合ってプロジェクトの中であなたの貢献が認められ、高く評価されるはずの部分をはっきりさせましょう。

ここでも丁寧に、そしてプロに徹し、他の人を否定するような発言は控え、状況を客観的に説明し、それを解決するために試みたそれぞれの努力を強調します。できれば修正する時間を取れるように、プロジェクトが完了して提出される前に行うのが理想的です。

どんな人にも苦手なことはありますから、仕事のできない人とはどの職場、どの業界でも出会います。割り当てられた仕事を苦手とする人がいるチームに配属されることは避けられませんが、それに上手に対処していくことが重要です。

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