上司が異動するときに贈る手紙、気をつけたいポイント
お世話になった上司の異動が決まり、これまでの感謝の気持ちを綴った手紙を贈るとき。
気持ちの込もった手紙は喜ばれるものですが、それだけでは子供がおかあさんに書いた手紙と同じ!社会人ですから、マナーが守られて読みやすく、それでいて心に響く文章を贈りたいものですね。
この記事では、相手に喜ばれる内容、あまり親しくない上司への手紙、短文の場合、NGワードについて簡単に取り上げてみたいと思います。
このページの目次
親しい上司が異動するとき喜ばれる手紙の書き方って?
特に良くして頂いた、親しい間柄の上司(または先輩)が異動と言う事になれば、心から寂しい気持ちになりますね。 何度も食事やお酒をご馳走になったり、プライベートで出かけた事もあるかもしれません。
手紙を書くに当たり、もしお堅い文章が必要でないのなら、以下のできごとをあなたの言葉で綴ってみてはいかがでしょうか?
- どのくらいの期間お世話になったか(○○という短い間でしたが〜、○○年もの長い間、本当にお世話に〜)
- 「あなた」が一番心に残っている仕事でのエピソード(全体のミスを上司の方がかっこよくカバーした事など、いい事)
- プライベートでの一番の思い出(それは、会社帰りに飲みに行っただけのような何気ない日々の1コマでも良いのです)
ポイントは、「具体性があること」です。
「本当に寂しいです」、「色々とありがとうございました」では漠然としていてどうも心に響いてきません。
親しい上司なら数え切れない思い出があり書くことを選びきれない事もあるかも知れません。
そこを1つ2つの具体的なエピソードに絞って盛り込むならば、読み手も「そんなこともあったなあ」と引き込まれますし、「こんなことを覚えていてくれたのか!」など、自分が忘れていた事を改めて感謝されたりするととても嬉しい気持ちになります。
異動する上司がさほど親しくない場合の手紙の内容
あまり親しくない上司が異動の際に手紙を書くことになったら、どんな内容が適切でしょうか。
必須ワードとしては「これまでの感謝」と「これからの活躍のお祈り」の2点でしょう。親しくなかったとは言え手紙を書くくらいの間柄ではあるわけですから、「短い間でしたがこれまでご指導いただき、ありがとうございました」は不自然ではないはずです。
また、「今後のご活躍をお祈りしております」と言った言葉も、月並みではありますが、受け取ったほうは「ありがとう」という気持ちになりますよ。
ただし、書くことに困って、大げさな事やウソはだめですよ!
「○○さんのようになりたいと憧れ、いつも背中を見ていました!」「私たちの間では、いつも○○さんの話で持ちきりでした!」
これが事実であってもそれを書くことはケースバイケースですが・・事実で無いならば書くことは控えてください。普通にバレます(笑)
「この部下、そこまで親しくなかったよなあ・・本当かなあ?」「なんか慣れ慣れしいぞ・・」と思われてしまったら逆効果です。
どうしても自分との思い出が無い場合は無理に話を盛らず、会社の方から「その上司の良い評価」や「良い噂」をいくつか集めてみましょう。
「社内において○○さんは、××との評判を聞いており大変尊敬しております」「○○さんは日本酒に大変目が無いと耳にしました。ご一緒できなかったのが悔やまれますが、お体には充分お気をつけてこれからも〜〜」このように書く事もできるかもしれません。
異動する上司に「手紙以外のもの」を贈る
文章化して想いを伝える手段は長々とした手紙だけではありませんよね。
それは部署のみんなで作った寄せ書きかもしれませんし、花束に添える小さなメッセージカードかもしれません。そういったものを書く際のポイントは何かあるでしょうか。
共通するのは、短文でいかに想いを伝えるか(しかも内容が他の人とかぶらずに・・)というところでしょうか。
以下のポイントを選んで文を作ってみるといいかもしれません。
- 異動が決まって寂しいという気持ち
- その上司が居たことでいかにこの部署(会社、店、etc…)で楽しく仕事ができたか、皆が助かったか
- 敬意の意を示す言葉(「○○さんの丁寧な仕事ぶり本当に尊敬しています」)
- 異動した後の事、喜びそうな言い回し(「○○さんが抜けるなんて不安でいっぱいです」or「○○さんにご指導いただいた私たちがきっと立派に引き継いで見せますのでご安心ください」)
- 離れてもまた連絡します、会いましょうという約束(忘れませんという意思表示)
このような事で、あなたが書きやすい内容を選んで組み合わせてみてはいかがでしょうか。
上司への手紙を書く際避けたいに『NGワード』
ここでは、「異動する上司(先輩)へ贈る手紙」で避けたほうが良い内容についていくつか挙げてみましょう。
まずは、単語。
「落ちる」「沈む」「倒れる」「失う」「燃える」「失敗」など、単独で見ればなんとなく後ろ向きな表現はできるだけ控え、違う言い回しをするよう心がけましょう。これはいくら親しくしていた上司でも守ったほうがいいマナーです。
上記のワードも、ふとすれば使ってしまう言葉ばかりですよね。「【失敗】して【落ち】込む私を元気付けてくださり〜〜」・・・って、2つもNGワードが!!「○○さんが居ると、自然と仕事に対する情熱が【燃え】上がったものです」のように、絶対に使ってはいけないと言うわけではありませんが、ネガティブな想像をさせるような言い回しは控えるように心がけてくださいね。
また、避けたほうが良い『内容』についてはどうでしょう。
- 「最後になりますから打ち明けますが、ここだけの話・・〜〜〜」などの暴露話はNG。いい事であっても悪い事であっても、主役は移動する上司ですから、他の話は控えましょう。またなにより、その手紙は上司のご家族など誰が見るかわかりませんから、そういった内容の話は書かないようにしましょう。どうしても言いたければ、口頭で。
- 上司の失敗談ももちろんダメです。「そんなこと書かないよ・・」と思われるかも知れませんが、雰囲気が和むだろうと思って「あのときの○○さんの驚いた顔は忘れられません」のような、本人が恥ずかしく思うような事は避けてあげてください。和みません(笑)
- イヤミや愚痴ももってのほか!最後だからと言ってなにか恨んでいたことや、終わった事にせよ亀裂の入ったエピソードなどを敢えて持ち出したりしないでください。
- 手紙は捨てない限り残るもの。下ネタもNGですよ!もし上司のほうがスキモノでも、です。ご家族やお子さんがもし手紙を見るならば、上司も、あなたの評価もダダ下がりです。
さあ、心を込めて手紙を書きましょう
どんな間柄の上司に贈るにせよ、共通するポイントをまとめると、
- これまでの感謝
- 自分とのエピソード、または上司のよい評価の話
- これからの応援の言葉
このような道筋で文章を肉付けしていくといいかもしれませんね。
自分が今までに人から頂いた手紙の中で、嬉しかった内容などを参考にするのも良いでしょう。
また心を込めて書くのは一番重要なことですが、親しくなかった上司はおろか、親しくしていた上司の方への手紙も、最低限の「マナー」と「距離感」は大事にしつつ、想いを綴っていきましょう。
「親しき仲にも礼儀あり」ですよ!書いた手紙を最後に確認してみるとき、相手は友達や同期ではないことを良く心に留めて読み返してみてくださいね!
あなたがこうして悩み、何度も読み返して贈った手紙は、きっと遠く離れていく上司の心に響くでしょう。