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内部通報は本当に安全?パワハラの告発がバレる可能性

パワハラというのは、一昔前まではどんな職場でも横行しているのが当たり前でしたが、今や社会問題として大きく取り上げられるまでになりました。

働く人の心と身体の健康を守るため、匿名で内部通報できるシステムを設けている会社が増えてきています。しかし、実際はなかなか利用しづらいという人が多いのではないでしょうか。

本当に自分が通報したとバレないのか、通報したことで不当な扱いを受けることがないのかと心配になるのは当然です。

パワハラの相手に内部通報がバレることはある?

入社当時の資料を見返してみたり社内の掲示板を見てみると、どこかに内部通報の窓口について書かれているはずです。何かあれば気軽に相談するようにと説明は受けたものの、実際に利用したという話はあまり聞かないのではないでしょうか。

本当にどんな些細なことでもいいのであれば、上司から理不尽に怒られたことや、困った同僚のことなどを相談してみたいものです。そんな悩み事は誰にでもありますが、そうした機関を利用しないのにはいくつか理由が考えられます。

まず通報したからといって改善されると思えないこと、これは多くの人が感じているのではないでしょうか。言ったところで・・・と思っているならわざわざ行動に移そうとは思えません。

次にこれくらい我慢の範囲内だと思ってしまうこと、誰かに助けを求めるほど大事ではないと自分で判断してしまっているとうことです。

そして一番ネックとなるのが、自分が通報したとバレないのかという不安だと思います。「匿名で利用できます」と書いてあっても、誰かしらが内容を読んで、改善に向けてアクションを起こすわけです。絶対に相手にバレない保証なんてあるのでしょうか。

パワハラの内部通報はバレやすい?できる限り対策をしよう

会社としては「匿名で」と謳っている以上、それなりの対策はしているはずです。しかしパワハラというのは特定の人たちに限られる場合が多いので、名前がバレなくとも自然と人数は絞り込めてしまいます。

そしてあまり考えたくはありませんが、内部通報先の人物がパワハラの相手と親しい場合、もしかしたら口をすべらしてしまうことがあるかもしれません。そういったさまざまな場合を想定して、できる限り対策をしておいて損はありません。

電話よりメールを使う

電話とメールの窓口がある場合はメールをおすすめします。電話だとうまく話せなくなってしまう可能性もあります、うっかりと身分をバラしてしまう危険性も否定できません。

一度言いたいことをメールにまとめて、じっくりと確認してから送信するようにしましょう。

社用メールを使わない

基本的なことですが、社用メールを使ってしまっては名乗り出ていることと変わりません。そのため自分のパソコンや携帯からメールを送信することもできますが、送信元からバレないようにするためにはネットカフェを利用すればより安心です。

バレるかもしれないリスクを冒してまで・・・パワハラは内部通報すべきか

バレた時のリスクを考えると、パワハラといえど内部通報をすべきかどうか悩むと思います。通報したことで逆恨みされれば、この先会社にいられなくなってしまうかもしれません。

しかしパワハラはあなた一人が受けているとは限らず、同じように悩んでいる人がきっといるはずです。誰かが改善に向けて動き出さなければ、この先も同じようにパワハラに悩む人たちがでてくるでしょう。

偽善者と思われるのではないかと心配する必要はありません。社内にパワハラの必要性なんてないのですから。

これからもこの仕事を続けようと思っているのであればなおさら、毎日理不尽に耐えていてはいつかあなたにも限界が来てしまいます。心の病というのは想像以上に手強く、一度発症してしまうと社会復帰まで時間がかかります。

ぎりぎりまで耐えるよりも、今行動を起こすべきなのです。

パワハラが表面化したときのために証拠を集めよう

内部通報を受けて本人へ指導が入ると、相手は名前が明かされていなくても心当たりのあるあなたを恨み始める可能性があります。もちろんそういった流れになるのは会社も想定済みですから、その後のフォローもしてくれるはずですが、自分でも徹底的に戦おうという強い意志を持っていないと負けてしまいます。

そのためにはまずあなたの味方となる人物を探すことです。もし相手がパワハラを認めずに意見が衝突すると厄介なことになるので、パワハラの事実を証言してくれる同僚や先輩を探しましょう。

どうしても人は自分に非がないように証言をしてしまうので、第三者の意見というのはとても大切です。信憑性もありますし、一人で立ち向かうよりも心強くなります。

同じように悩んでいる人がいるのであれば、一人一人が内部通報を行うことで会社も事態の大きさを分かってくれるでしょう。

パワハラは百害あって一利なし!行動を起こす勇気を持とう

パワハラは本人の自覚がない場合も多いと言われています。相手を追い詰めているつもりはなく、教育の一環だと考えていることもあるのです。

しかしそんなつもりはなかったといっても、相手がパワハラだと感じればパワハラです。セクハラだって言われた側がそう捉えればセクハラになりますよね。

これから先もその人が会社に居続ける限り、誰かが指摘しないとパワハラはなくなりません。先輩だから、上司だからと気が引けてしまうのはわかりますが、パワハラはあってはならないことだとしっかり認識しておきましょう。

行動を起こすというのはとても勇気のいることです。最初からストレートに通報しなくても、こういった状況で悩んでいる。でも通報には抵抗があるが、どうすればいいのかという内容で相談しても構いません。

また社外の機関に相談したり、カウンセリングを利用してみるのもおすすめです。まずは悩みがあるということを誰かに話してみる、これが大きな一歩となるのです。

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