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部署異動の希望、新人が出しても通らない? 諦める?それとも…

「この仕事がしたいから」と熱望して入社したのに、いざ配属されてみれば、自分が望んだ部署・仕事ではなかった。

そのような状況にな嘆く新人は、実はあなた以外にも大勢存在します。

自分が何故、希望した仕事につけなかったのか。部署異動の希望を出して通るものなのか、様々なことを思っていることでしょう。

果たして、部署異動の希望を出して機会を伺うべきか、それとも与えられた仕事を精一杯こなすべきか、それともやりたい仕事を追い求めるか――

どの判断が正しいのでしょうか?


希望した部署に配属されなかった! 新人だけど部署異動は可能?

入社試験や入社時、自分が会社の中で、どの部署・どんな仕事をしたいか、あなたは会社に対して大いにアピールしてきたことでしょう。

しかし、その希望が通らず、自分が望んでいなかった部署に配属されることになったら、大きなショックを受けると共に、希望が通らなかった理由を考えて落ち込んだり、会社に対して失望感を覚えることも致し方ないことです。
 

そうした配置に関する不満を抱えつつ、それでも仕事を辞めるわけにはいかないからと、大半の人が配属された部署で働き続けることを選ぶでしょう。

何故なら、新人という立場である以上、部署異動の希望を出したとして、それが通るわけがないと、ほとんどの人が最初から諦めてしまっているからです。
 

勿論、入社して間もない新人の部署異動の希望など、会社は全く取り合ってくれない可能性のほうが高いのが実情でしょう。

しかし、だからといって、全てを諦めてしまうのも、まだ早いかもしれません。

部署異動の希望を出す前に 新人の自分が何を求められているのか

言うまでもありませんが、会社――企業というものは、営利目的の組織です。

会社にとって、一番効率よく、かつ予測以上の利益を得るために動いている、とてもシビアな場所です。

そんな中で、新たに社員を入社させるということは、会社側にとっても大きな賭けである、という点をまず忘れてはいけません。
 

そうして迎え入れた新人、つまりあなたは、自分が思う以上に会社から期待されている人材です。

その人材の希望を無視してまで、何故、本人の希望と違う部署に配属となったのかをまず考えてみましょう。
 

もしかしたら、研修やOJTなどを通して、あなたの素質を見て、別部署の方が向いていると判断されたのかもしれません。

その理由が自分の中で消化できるものであったなら、会社から与えられた役割を果たすのも一つの道です。

希望と異なっても、求められた役割をこなし、新しい道や能力を開花させる人は少なくないからです。
 

そのようなプラスの評価を受けてなお、やはり希望の部署に異動したいのであれば、評価をしてくれている上司の顔を立てつつ、部署異動の希望を出し続けるしかありません。

部署異動の希望を新人が出しても、受け入れられない主な理由とは

勿論、単にあなたが望む部署にとって、あなたの実力が不足していると判断された、という可能性もあります。

会社によっては、通例として、必ず希望部署と違う部署に一度配属してみることになっている場合や、その部署に配属するには何年間の勤務の上で判断する、というルールがあるケースもあります。
 

そんな時は、いくら部署異動の希望を出しても、受け入れて貰えないでしょう。
 

自分の力が足りないならば、補うための勉強が必要ですし、それを裏付けるための資格があるならば、それを積極的に取りに行くだけの行動で示さなければなりません。

規定年数が設けられているのであれば、その期間内には与えられた仕事を着実にこなし、「この社員ならば希望する部署異動を認めてもいいだろう」と納得させる実績が必要です。
 

認めてもらえなかったことに落ち込んでいる暇はありません。

今の部署においておくより、部署異動させたほうがより会社にとっての利益に繋がる、そう思わせなければ始まりません。

数年経てば部署異動は可能? 会社の言い分は信じられるか

ただ、自分が希望部署と違う場所に配属されてしまった理由が、先に触れたような建設的でないもの――新人の希望によらず、人手不足の部署に数合わせとして配属された、そういう可能性もあるかもしれません。

勿論、会社としては新人を手放したくありませんから、「少し経ったら部署異動の希望も通るよ」と(言い方は悪いですが)何とか丸め込み、時間稼ぎをしようとする傾向があります。
 

自分の会社がそうなのか否かは、先輩などの例を見て判断するのが一番確実です。

もし、一定の時期――例えば入社後数年で退職する人が多い、人が居付かない、そうした職場の場合は、例え何年その部署で働き、部署異動の希望を出し続けても、それが通る可能性は低いでしょう。
 

もし自分の会社がそんな会社だったとしたら、早々に見切りをつけて、本当に自分が望む仕事が出来る場所を探すべきです。

しかし、その時には勤務期間の短さ、自分自身の年齢、そして自分の知識・技術が仕事として役立つレベルであるか否かといった、非常にシビアな目で判断されることは、覚悟しなければなりません。

希望する仕事を目指し続けるか、新境地を選ぶかは自分次第

ただ一つ言えることは、新人と呼ばれるうち、少なくとも1〜2年の間は、部署異動の希望を出しても受け入れられることはほぼないと思ったほうがいいでしょう。

ただ、この数年を、あなたの中でどう捉えるかは、まさにあなた次第です。
 

新人のうちに辞めるリスクを踏まえた上で、早々に見切りをつけ、希望する仕事に就くために動くか、求められていることに意義を見出し、自分の力にしようとするか、それとも、ただただ望む仕事に就けなかった不満だけを抱え、やる気のない社員になるか。

どの道を選んでも、誰も責任は取ってくれません。
 

ただ一つ確実なのは、周囲の他人、つまり上司や先輩、同僚から見て、”異動の機会を与えてあげたい”という社員にならなければ、いくら希望を出しても受け入れられることはないのです。
 

会社は営利組織であり、社員は会社に利益をもたらす人材です。しかし言い換えれば、会社にとって社員は大切な財産です。

その財産を持ち腐れにしたり、逃げられてもいいんですか?――と自分からアピールできるほどの働きを見せられれば、希望が通る日はそれだけ近くなるでしょう。

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