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面接での挨拶は「こんにちは」?正しい挨拶で第一印象をキメる!

『面接での挨拶は”こんにちは”で合ってる・・・?』

面接官にはもちろんいい印象を与えなければなりませんが、笑顔で明るくハキハキと「こんにちは!」と言えればそれで良いのでしょうか?

なんだかしっくりこないなあ、失礼な感じがするなと思う人は少なくないかもしれません。ではどんな挨拶が適切なのでしょうか。何故、「こんにちは」には違和感を覚えるのでしょうか。

お互いに気持ちの良い挨拶で、最高の第一印象を与えましょう。

面接での第一声「挨拶」。『こんにちは』は通用する?

そもそも「面接官」と「面接希望者」の立場とはそれぞれどういったものなのでしょうか。

決して、面接を受ける人より面接官の方が「偉い」と言うわけではないのですが、緊張のせいか、とても大きな存在に見えるかもしれません。

「偉い」かどうかという話になると論点がズレてしまうのですが、初対面の人、しかもビジネス関連の相手にラフな挨拶をするのは社会人として不適切です。

面接官が面接希望者より立場が上と言うわけではありません。しかし、〈その会社や組織にふさわしいかどうか、貢献できる人間か〉を見極めるという大事な役目を与えられている人です。それほどの重要な役目を与えられている人物なのであれば、その組織においては信頼のある人だと言えます。

相手の立場に関わらず、社会人として「初対面の人に対して失礼な態度を取らない」などということは当たり前のことですね。これがきっちり出来ているかどうか、まずは初めの挨拶から判断されることは少なくないでしょう。

面接での挨拶、「こんにちは」に違和感があるのは何故か

面接のコツは、決して面接官個人に媚びることではありません。が、まず社会人として最低限のマナーや、面接という短い時間内で自身の魅力を伝えなければならないとき、印象をよくすべきなのは基本の心得でしょう。

素の自分に自信があるからと言って、ありのままの自分を出すのは考え物です。初対面の人間に短い時間内で自身の魅力をプレゼンしきることは至難の業だからです。だからこそ、良い印象を確固たるものにする”第一印象”=”挨拶”は大事だと言えます。

一見、誰にでも通用しそうな「こんにちは」という挨拶。どうして違和感が残るのでしょうか。

それは、まさに〈誰にでも使える言葉〉だからです。ところ構わず使えそうな、フランクでカジュアルな印象がどうしても残ってしまうのです。

近所の人、知り合い、配達員さん、友達の子供・・こんな何気ない出会いの相手にも通用する便利な言葉、「こんにちは」。面接という人生を左右しかねない重要な場面でに於いて、何気ない日常で使う挨拶と同じ単語を使いまわすところに、違和感を覚えるのかもしれませんね。

じゃあ、面接で「こんにちは」と挨拶したら落とされるの!?

「こんにちは」と言ったからといって、「はいダメー!」というわけではありませんよ。ただし、履歴書に書いたせっかくのあなたのスキルや面接中の意気込みも、何だか締まりの無いものになってしまう恐れがあります。キーは、あなたが世間的にどんな立場・立ち位置か、というところになるかもしれません。

ほんの例えですが、初めてアルバイトをする16歳の少年が、面接先の店舗に出向き「こんにちは!今日面接していただく者です!よろしくお願いします!!」とハキハキ言えればかなり好印象かもしれません。つまるところ、面接というシーンでの「こんにちは」が、『爽やかで好印象だな〜』と受け取ってもらえるケースは限られている、ということです。

上記の少年が、もし「こんにちは」を言えなかったらどうでしょうか。「あ、えっと、今日面接していただく者です。よろしくお願いします」これでダメなこともないのですが、これは「こんにちは」があったほうがいいですよね。

また、40〜50代の主婦がパートの面接に行くときはどうでしょうか?柔らかく人当たりの良い印象を与えるためには、笑顔で「こんにちは、本日は面接どうぞよろしくお願いします〜」と言った入り口で十分自然ですし、悪くないかもしれません。

このように、一部「こんにちは」が良い印象に転がる立場、シーンもあります。

〈ラフ〉が通用しない面接での挨拶に適しているのは?

先の項目の例のように、日本語というのはシーンや人の立場に応じて色味が変化するものです。日本人に根付いている”ワビサビ”がこの「挨拶」にも活きていると言えます。

「こんにちは」がおかしいのであれば、どのように挨拶をするのが適しているでしょうか。

元々「挨拶」とは何のためにするのかを考えれば、自然と言葉は出てくるかもしれません。挨拶は出会った人の心をほぐし、こちらを受け入れてもらうためのワンクッションです。相手を気遣うような言葉が入ることで、相手の警戒心のようなものを解きほぐすことが出来るでしょう。

「こんにちは」は、このクッション言葉の「略」に過ぎません。『”今日は”お日柄もよく、〜〜』『”今日は”ご機嫌いかがでしょうか?』などと言った堅苦しい挨拶を簡潔に略した言葉なのです。この「略」をせず、「文章」で挨拶するなら、〈丁寧な挨拶言葉〉と言えるのではないでしょうか。

例えば、

  • 本日は、お忙しい中時間を割いていただきありがとうございます。
  • 失礼いたします。本日はよろしくお願いいたします。

などです。面接官も仕事とはいえ、相手の時間を使うこと、今日の面接をお願いしますという気持ちを初めに伝えるなら、無難な挨拶といえます。

先に面接官に「こんにちは」と言われたら!?その他の予想外のシーン

どの企業・団体・組織でも、同じような面接スタイルが待っているとは限りません。

もし、面接官に先手を打たれて「こんにちは!」と言われたらどうしますか?結局のところ、答えなどありません。もし面接官に、笑顔で「こんにちは!道混んでた?ご苦労様!」なんて言われたら、こちらも「こんにちは、いつもより空いていたかもしれません。今日はよろしくお願いいたします!」と言った方が、限りなく自然ですよね。

岩のような無表情で「こんにちは。掛けて。」と言われたら?この場合は、「はい、失礼いたします。本日はよろしくお願いいたします。」の方が無難かもしれません。

どうすればよいか迷ったときは、相手の温度に合わせるよう努めることで不穏な空気を回避できます。「おはよう!」と言われているのを無視して、「本日は・・」と言ったら、相手はちょっと気分が悪いですよね。

はっきりとした決まりが無いにしても、社会人として恥ずかしくない程度のマナーを持っていることを示しながら、相手の温度に合わせる人柄もアピールできるならば、お互いに良い時間になるかもしれませんね。

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