職場の休憩時間をどう過ごす? 読書や外出は許されるのか
フルタイムで働く以上、休憩時間は絶対に取らなくてはいけない(会社から言えば取らせなくてはならない)ものですが、この時間、あなたは一体、何をして過ごしていますか?
多くの人が昼食などの時間にあて、残った時間は自由時間!――と考えていますが、実際に、自由なことをしていてお小言を貰ってしまう、という人が少なくありません。
携帯ゲームは許されるのか、駄目ならば読書はどうか、マッサージはどうか…と気になりますが、一体、どのようにこの休憩時間を過ごすのが正しいのでしょうか?
このページの目次
自由時間なのに?職場の休憩時間に読書をしていたら注意された!
そもそも会社で与えられる休憩時間は、一体何のために存在するものなのでしょうか?
これは、単に(日中の勤務の人にとっては)昼食を摂るための時間になってはいますが、労基法で定めていることを平たく言うと『長時間勤務によって生じた疲れが、能力の低下を招かないように、労働を離れて心身を回復するための時間』です。
勿論、会社の労働・拘束時間に挟まれている時間なのですから、就業規則に違反する行為――休憩時間に間に合わないような場所への外出や、その他、その後の勤務に差し障るようなことを行うのは問題があることと言えます。
しかし、そうではないこと――例えば静かに一人読書をしたり、時間には必ず帰社できるようにマッサージを利用したりすることは、心身のリフレッシュですから、有効だと思うでしょう。
ただ、会社の社風・上司の考え方・これまでの慣例などから、どこからどこまでが許されることなのかが、あやふやになってしまったり、逆に締め付けが厳しくなったり、といったことも起きています。
読書は?ゲームは?職場の休憩時間に許される範囲はどこまでか
よく、職場での休憩時間の使い方で議論されるのが、携帯ゲーム機やスマホを使ったゲームです。
音を消し、また休憩時間内に終わらせていれば、何ら問題はないはずであっても、上司(特に年配)に渋い顔をされる・注意を受ける人も沢山います。
これに関しても、実際は「絶対に駄目」だとは言えません。
それが労働者本人のリフレッシュとなり、休憩時間後の業務に差し障りのないものであり、かつ会社の施設使用の範疇を越えないことであれば、会社としては原則的に禁止できないからです。
ただ「ゲームをするのは働く年代の人間として如何なものか」という考えや、そもそも使用しているWi-Fiスポットが会社の設けているものである(通信費を会社が出していることになる為)、更に来客が多く、自席でゲームをする社員を見せたくないようなケースから、禁止や注意を受けることがあります。
しかし、読書であれば、大人としてもおかしくない趣味なのだから、問題はないはずです。
なのに、何故注意を受けることがあるのでしょうか。
職場の休憩時間に読書を注意される一番の大きな理由とは?
読んでいる本の内容が、職場に持ち込むには相応しくないものだった、という特殊な例を除き、読書をすることを何故注意されるなければならないのか。
そこには、まず世代による考え方の違いによる、大きな隔たりが存在します。
50代以上の年齢の人にとって、会社とは、たとえ休憩時間であっても会社の利益に繋がることをすべき時間だ、という考える傾向が強いのです。
ですから、同じ読書をするのであれば、会社の利益や自身のスキルアップに繋がるものを読むべきだ、と考えるのです。
他にも、読書は一人の世界に入ってしまう趣味ですので、その時間を同僚とのコミュニケーションに使うべきだと考える人、そもそも昼食が終わったら休憩時間を切り上げるべきだという慣習を重んじる人だった、様々なケースが考えられます。
このような考え方の人の前では、どんなに言葉を並べても、一般書や、あまつさえ漫画といったものを読む人のほうこそ信じられない、と理解されることはないでしょう。
職場の休憩時間の”暗黙のルール”、注意される前に確認しよう
外出に関しても同様で、気分転換のためのウォーキングですら、認めようとしない人がいるなど、休憩時間の使い方に関しては、職場ごとの”暗黙のルール”が存在していることを、まず把握しておくべきだと言えます。
把握するにはやはり、先人――上司や先輩に当たる人に聞いてみる、それぞれの過ごし方を観察してみるといいでしょう。
聞き方も
「自分は読書が趣味なのですが、休憩時間に本を読書をしても大丈夫でしょうか?」
「最近運動不足気味なので、昼食後に会社の周囲をウォーキングしたいのですが、問題はありますか?」
と、職場のルールに従う意思がある、ということを前提にしている聞き方をすれば、角は立ちません。
その上で、駄目だと言われた時には素直に「わかりました」と伝え、休憩時間の読書や外出は控えるなど、その場のルールに従うのが、一番自分の立場を守る方法だと言えます。
あえて相手に対立せず、柔軟的に動いて休憩時間を過ごそう
そうしたものに縛られていることが馬鹿らしい、自分の時間は自由に使いたい!と強く望むのであれば、筋の通らない注意などは気に留めず、本来の会社の定める就業規則に従った上で、休憩時間を読書して過ごすのもいいでしょう。
先に触れた通り、就業規則に反しない、またその後の業務に支障を来さない休憩時間の使い方であれば、会社が制約を設けることは出来ません。
ただ、なにも自席に固執せず、公園で読書をしたり、喫茶店に移動したりと、他者と対立せずに、自由に時間を使う方法はいくつもあります。
それなのに、わざわざ上司などの意見と真っ向から対立したり、周囲との関係を悪化させるような強硬姿勢を取るのは、あまりいい選択肢だとは言えません。
これは負けなどではなく、むしろ要領のいい人の取る方法ですから、一度注意されたらやはりその場では素直に従い、別の場所や方法で読書を楽しみましょう。