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休職期間満了の退職は自己都合退職ではない?迷わないための基礎知識

2017.5.22

何らかの理由で体調を崩してしまうと休職して体調の回復を待たなければなりません。しかし休職期間が足りず体調が回復していとなると、復職できるわけもなく、退職ということになってしまいます。

その場合は会社も辞めてもらいたくて辞めさせるわけではないので、扱いが少し特殊になってしまいます。また自己都合退職なのか会社都合退職なのか解らないでしょう。

そこで、どのように特殊になるのか見ていくことにしましょう。

休職期間満了での退職なら自然退職!自己都合退職とは違う

会社は辞めてほしいわけではない。労働者も退職を望んでいない。しかし休職が必要で、休職期間満了しても復職できる体調ではない。そんな場合は自然退職と呼ばれるものなります。期間がくれば自動的に退職してしまうことになるので、イメージとしては定年退職に近いです。また退職届は入りません。

そして体調を崩しているのだから、自然退職は自己都合退職かと思うかもしれませんが、それは違います。自然退職と自己都合退職は別ものです。そのため失業後の保険の受け取り方も異なっています。

自然退職の場合は、怪我などで休職を余儀なくされていたわけですから、失業中は傷病手当てを受給することになります。そして怪我などが回復して「働ける状態」になってから失業保険に切り替わります。

また給付制限も異なっており、自然退職なら3ヶ月の給付制限はなく、つまり失業保険を申請すれば早期に受給することができます。自己都合退職の場合は給付制限が3ヶ月あってさらに1ヶ月経たないと失業保険が給付されないのでそれに比べるとスピーディに給付を受けられると思います。

退職届に注意!休職期間満了からの自然退職なのに自己都合退職になることも

休職期間満了してしまうと自然退職ということになるのですが、そこで選択肢を寄越してくる会社もあります。自己都合退職にするか会社都合退職にするかと聞かれるのです。どちらかというと会社都合退職のほうが条件は良さそうなのですが、経歴に傷がついたらどうしようとか会社に迷惑をかけられないと思って自己都合退職にしてしまう人もいます。

しかし自己都合退職にしてしまうと会社都合退職にならないばかりか自然退職にもなりません。

自然退職は解雇ではありません。離職票でも休養期間満了と記載すれば良いだけですし、解雇ではないので経歴が傷つくこともありません。また履歴表への退職理由の記載は期間満了だけで構いません。

それなのに退職届を出してしまうと自己都合退職となってしまうので保険などの条件が悪くなることがあります。

また、そもそも選択できるものではなく自然退職という形になるので悩む必要がない問題です。ゴチャゴチャして分かり難いというのであれば最低限の注意点として退職届を出さないことだけ意識しておいてください。

休職期間満了の退職でも自己都合退職と処理されることも

会社によっては休職期間満了による自然退職でも自己都合退職として処理することがあります。退職届を出していないのに自己都合退職となってしまうのです。

しかし安心してください。その場合でも自然退職と同じような手続きになると思います。そもそも雇用保険上では自己都合退職であっても、自然退職と同じく休職期間満了での退職であるならば特定理由離職者に該当すると考えられます。

特定理由離職者として認められた場合は、自己都合退職であっても3ヶ月の給付制限がなく、自然退職と同様に早期に傷病手当てや失業保険を受けられます。

また自然退職なのに会社が自己都合退職として処理した場合でも退職届はいりません。つまり手続き上も手間も大して変わらないのです。

しかし特定理由離職者だと認めてもらうためには医師の診断書も必要になるので、診断書は捨てずに取っておきましょう。捨ててしまった場合は受診日から3ヶ月以内なら再発行してもらえるので再度入手しておきましょう。

自然退職は会社都合退職でもない

自然退職は会社都合退職ではありません。また、会社は労働者を解雇するには解雇予告をしておかなければならないので、会社都合退職になるわけがないのです。

それでも会社側が会社都合退職にしたいという申し出が会社からあるならば方法がないわけではありません。解雇予告が難しい場合には解雇予告手当(30日分の給料)を用意することで会社都合退職にできるので、もし解雇予告手当を受け取れるなら会社都合退職にしても良いでしょう。

それでも解雇予告は解雇の30日以上前に出すものであるため、10日後に解雇ということであるなら解雇予告手当ては20日分になるので注意してください。つまり必ず30日分もらえるわけではないということです。

しかし会社都合退職でもデメリットがあります。再就職の場合に不利になることがあるのです。基本的には優秀な人材は会社が手放そうとしないため、会社都合退職は怪しいと思われてしまうのです。

そのため再就職にあたっては詳しく退職理由を述べてください。やむをえない事情があったことを伝えることで会社都合退職のデメリットを限りなくゼロにすることができます。

休職期間満了から自然退職する手順

休職期間満了から自然退職する手順としては以下のようになります。

  • 休職期間満了による退職(自然退職)が決定する。
  • 離職票の離職理由は「5.その他」に「休職期間満了による自然退職」と記載する。
  • ハローワークには就業規則を持参する。
  • 休職期間の証明のために傷病手当金申請書の写しも用意しておく。

以上のように自然退職だということを意識して手順を踏むことで自然退職扱いで処理してくれるはずです。自然退職という言葉をあまり耳にしないから難しいと思うだけで、自然退職というものがあると分かれば処理自体は簡単だと思います。

それから特定理由離職者であることを主張するには医師の診断書もハローワークに持っていってください。また特定理由離職者と認められると受給期間が最大3年間に延長できるので、特定理由離職者であることを主張するは積極的に考えておくと良いでしょう。

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